テラーノベル
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飛行機が着陸して、それぞれが慌ただしく降りる準備を始めた。
「おいリュウキ、起きろ?」
「…、ん、?んぁ、え…ついたん、?」
「着いたよ?爆睡やったな(笑)」
「えっまじ?!俺まだ一言も喋ってないんやけど!」
「降りてから話せばええやん(笑)」
隣からランとリュウキの声が聞こえる。
「いやてかお前よだれ!(笑)」
「えっ?!うわっ、恥ずっ!なんか拭くもんない?!」
「あるよ、ん。てか拭いたるわもう。(笑)」
「え、あぁ、ありがと。」
は、?拭いたる…?
ドサッ、
ドサドサドサッ!!
「うわっ!!」
「っ、びっ、くりしたぁ!え、カイリュウ大丈夫?」
ランとリュウキの会話に気を取られて、上に入れていた荷物を取ろうとして落としてしまった。
「ごめん、セイトのも落としてもうたわ、」
「いやそれはええねんけど、怪我せんやった?」
「や、大丈夫、ありがとなー、」
なに動揺してんねん。
意識しすぎやって俺。
「なぁ〜後ろ詰まってるからはよ降りてやぁ〜?」
後ろで待っていたナオヤがそう声を掛けてきて、慌てて荷物をまとめて飛行機を降りた。
***
「てかさ、俺ずっとラン兄の肩で寝てたん?」
「うん、爆睡しとったで」
「え、絶対しんどかったやろ、まじでごめん」
「いや、いいよ可愛かったし(笑)」
「いやそれはだるいて」
空港のロビーに到着するまでの間、前を歩くランとリュウキの会話がずっと耳に入ってくる。
リュウキを可愛がりたい気持ちはわかる。
可愛いからな。
でもずっとデレデレしすぎちゃうん?
しかも飛行機乗ってる間ずっと引っ付いてたやんけ。
…え、俺なんで嫉妬してるん。
「え、なぁカイリュウ聞いてんの?」
「っ、え?!」
「声でかっ!なんやねん聞いてへんのかい」
どうやら隣を歩いていたセイトがずっと俺に話しかけていたらしい。
それも気づかないって俺どうかしすぎやろ。
「なんなんも〜!めっちゃおもろい話しとったのに!どしたん?なんか疲れてるやん」
「いや、うん、なんか飛行機で耳おかしなってん」
「え、そうなん?それなら言うてや、大丈夫なん?」
「うん、や、大丈夫や、治った治った」
「荷物もったろか?」
「いや大丈夫やって、カレカノすなよ?」
「カレカノみたいなもんやん」
「誰がやねん、なんで俺が彼女側やねん」
「どう見てもカイリュウが彼女やろ(笑)」
気を紛らわすようにセイトと話していると、いつの間にかすぐ前にいたはずのランとリュウキとの距離が空いていた。
***
(RAN視点)
カイリュウに勢いで告白してしまった日から、ずっと目で追ってしまう。
あの日に好きだと気付いてから、カイリュウのことを自覚を持って意識するようになった。
でもカイリュウと気まずくなることはなく、それだけが救いだ。
俺だけが勝手に片思いを楽しんでいる。気持ちはもう知られてるけど。
それでもやっぱり、もっと近づきたいとか、そりゃ願うならば両想いになりたいと思う。
今日も、飛行機で隣だったらいいななんて我ながら可愛いことを考えていた。
「お、カイリュウ隣やん嬉しっ!」
「お前かよっ」
「そんなこと言って嬉しんやろ?(笑)」
「嬉しい嬉しい(笑)」
通路を挟んだ席でセイトとカイリュウが喜び合っている。
こんな近くに長時間座れる機会を、なんでよりによってセイトが隣やねん。
チラッとカイリュウの方を見ると、めっちゃ嬉しそうな顔。可愛い。可愛いけどムカつく。
でも隣がリュウキやから、どうせずっと喋ってくるやろう。それで気を紛らわすしか…
「、リュウキ、?」
……え、?寝てるやん。あのリュウキが?
うわ、最悪や。詰んだ。
カイセイの会話丸聞こえのやつやん。
あー嫌や。聞きたくない。
「……ねよ、」
小さく1人呟いて、ついでにリュウキを肩に乗せて一緒に眠りについた。
「ねぇ俺ずっとラン兄の肩で寝てたん?」
「うん、爆睡やったな(笑)可愛かったからいいけど」
飛行機を降りて、そんな会話をしながらロビーに向かう。
リュウキと話している間も、後ろのカイリュウとセイトの話が気になってしまう。
「荷物もったろか?」
「いや大丈夫や、カレカノすんなよ」
「カレカノみたいなもんやん」
「誰が彼女側やねん」
「どう見てもカイリュウが彼女やろ(笑)」
誰が誰の彼女やって???
冗談でもそんな会話すんな!
あー聞くんやなかった。
「ちょ、ラン兄はやっ!」
そんな事を考えていたら早歩きしていたらしく、リュウキに待ってと言われて我に返った。
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