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「はぁ、、はぁ、、ごめんなさい、、こんなことに付き合わせて。」
『いやいい。だが私の質問に答えて欲しい。なぜ写真に執着しているんだ??』
自分の中の本当の答えを探し出す。ああ、きっとこれだろうな。
「もう忘れてしまったから。モモの顔も、声も、暖かさも。だからひとつでも思い出せば、ドミノ式に全部、思い出せると思って。」
『、、、あっそ。』
「あ、期待の答えじゃなかったらごめん。」
『リリスに期待なんかしてないから安心しな。』
「そ、そっか。」
しばらくこの部屋に監禁されていると、、、
「どわぁ!!」
いきなり私の寄りかかっていた壁に穴が空いて、私は地下に落ちてしまった。
『リリス!!おいおい、、、そこで待ってろ!すぐ行く!!』
ククが降りてきた。
「はぁ!!どういうこと?!なんで壁が壊れたのよ!!」
『まあ、こういう時は焦らない方がいいと思うがね。』
「何よさっき廊下で話しかけた時はあんなに怒ってたのに?!手のひら返しじゃない!!」
『まあまあ、これでおあいこだろう。』
私たちは何かを言い合いながら歩き出した。
「あ!ちょっとクク!!あれ!あの部屋じゃない?今度こそ!!」
『お!まじかよ!!行こう行こう!!』
『あ、今度はホントなんだろうな?』
「うん!絶対コレ!!」
私たちは一緒に扉を開けた。そこには見慣れた故郷があった。3日ぶりの。
「、、、やっと見つけた。モモ。」
私は見つけた写真を抱きしめて、写真入れから取り出した。
「クク、見て。これがモモだよ。」
ククは私の手を握った。
『、、、そうか。』
「綺麗でしょう?」
『、、、そうだね。』
ククは泣きながら答えた。
「ククって、ずっと前からモモのこと知ってたみたいだね。」
『まあ、そうだな。私もこの施設出身だしな。モモは聡明だった。』
「でも、、、もう居ない?」
『、、、、、そうかもな。』
ククはその場に座り込み、膝を抱えて大声で泣いた。その姿はやはりモモに似ていた。
『じゃあここを出るぞ。今すぐ!!だな。』
「わかったよ。じゃあ行こう。」
私は写真をしっかりとリュックに入れ、ククの3歩後ろくらいをついて行った。