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◇ ◇ ◇ ◇
一体何回したのかわからないくらい、七香を抱き続けた。
夜に会う約束をしてから、ずっと七香のことを思い浮かべていた。高校生の時の彼女には抱くことのなかった欲が、昴の下半身を疼かせる。屈託なく笑っていた少女が、美しく成長した姿で再び目の前に現れた途端に、昴の心から離れなくなった。
下心がなかったと言えば嘘になるが、七香は昴の中で穢してはいけない存在だと思っていた。あの時まだ高校生で、キスの仕方も知らなかった少女は、欲の深みにはまっていた昴が触れていい人ではなかった。
なのにまだ誰のものにもなっていないと知ると、七香の初めてを誰にも渡したくないと思った。
それはまだ何も知らない清らかな彼女を穢すという背徳感。そして明らかに七香に好意を寄せる男たちではなく、再会したばかりの自分を七香が選んだという優越感。様々な感情が入り乱れるなかで、自分が絶頂を迎えるよりも、七香が乱れて果てる姿を何度も見ていたいと思った。
指先の動き一つで、きっと誰にも見せたことのないであろう表情を浮かべる。舌先の動き一つで、彼女の体が悦びに震える。それだけで昴自身も意識が飛んで果てそうになるが、必死に堪えて刺激を与え続ける。
彼女の中に指を差し入れたとき、あまりのキツさに驚いた。本当のことを言えば処女と性行為をするのは初めてで、痛みを与えずに快楽に導けるか不安だった。
だが彼女の蜜がついた指を見た時、昴は初めての衝動に襲われる。七香の蜜が絡んだ指先を口に含んだ瞬間、昴は甘美な世界に堕ちてしまった。もっと欲しい、誰にも開かれたことのない未開の場所を舌で味わいたい、この甘美な蜜を誰にも渡さないーーこれほどまでに優しくて温かくて甘い世界があるのだと、七香は教えてくれたのだ。
七香の中に身を沈め、キスをしながら何度も腰を振る。
「七香……俺たち今、上も下も繋がってるよ」
昴が言うと、七香の中がきゅっと締まる。
「あぁ、隙間なく繋がってる……」
「もう恥ずかしいからダメだってば……!」
「ダメじゃない。まだまだ気持ちよくなれるから」
すると七香は昴の唇を塞ぎ、彼の腰に足を回した。
「さっきから私ばっかり……。昴くんと一緒がいいの……一回くらい一緒に……」
昴はハッとし、ゴクリと唾を飲み込む。なにしろこんなことを懇願されたのは初めてだったのだ。
早紀さんは許可されなければいけなかったし、他の女性は自分の快楽のままに行為を続けた。こんなふうに自分の快楽よりも、相手の快楽を優先したのは初めてだった。
七香に気持ちよくなって欲しい、他の男なんかとは比べ物にならないくらい、記憶に残るセックスを体験させたいーーそれが昴を突き動かしていた。
そして彼女の言葉が昴の中の感情を爆発させ、激しい腰の動きと共に二人の呼吸が荒くなっていき、七香が果てた後に昴もようやく絶頂を迎えた。
二人はベッドに沈み込むと、話すことすらままならないほど息を切らす。
「あぁ、どうしよう。声が出ないー」
「喘ぎまくってたもんな」
「うぅっ、友だちに怪しまれるなぁ。あっ、お酒の飲み過ぎってことにしよう」
「いいじゃん、やりまくったって言えば」
「昴くんとは違うの。そんなこと言えるわけがないでしょ?」
昴は腕を伸ばし、その上に七香の頭を載せた。すると七香は上目遣いで昴を見つめると、優しく微笑んだ。
「前に早紀さんが言ってたの。昴くんの舌のテクニックは最高だって。あんなところを舐められて恥ずかしかったけど、あぁ、こういうことかって思った」
驚いたように昴は目を見開く。
「早紀さんがそんなこと言ったの? いつ?」
「アウトレットに行った日の夜。高校生だった私にね。今考えたらすごいハラスメントだよね。でも……確かにすごく気持ち良かった」
「……してないよ」
「えっ? あんっ……」
七香の足の間に指を這わせ、敏感な部分を指先で刺激すると、可愛らしく腰をくねらせた。
「キスはしたけど、こんなこと、誰にもしてない」
「んっ……そうなの……? でもこれ、すごく気持ちいいから、してあげると早紀さんも喜ぶんじゃないかな……?」
実際はしてくれと何度も言われた。でもきっとたくさんの男に同じことを言って、皆が彼女の秘部に顔を埋めて舌を這わせてきだと思うと、汚らしく感じて出来なかった。それは早紀さんだけでなく、他の女性も同じだった。
昴の指に合わせて甘い吐息を漏らす七香の唇を塞ぎ舌を絡めると、まるで媚薬を口にしたかのように再び下半身が反応し始めた。
これほどの快楽を覚えた体だ。きっとどんな男も受け入れることが出来る、何度だって快感を覚えるだろう。そう考えた瞬間、昴の中で焦りが生まれた。一度セックスを経験したのだ。この先、男と付き合うことも容易になったに違いない。
そればダメだーー七香が他の男にも脚を開く様子を想像してゾッとした。そんなこと許さない……彼女を守らなければ。そんな不安に駆られていく。恋人でもないのに、そんな捻くれた発想が浮かぶのは、彼女が大事だからに違いない。
「ねぇ、連絡先交換してよ」
「いいよ」
「えっ」
「何?」
「いや、ダメって言われるかと思ってた」
「どうして? 昴くんは友達だし。どうするの? 交換しないの?」
「する。なぁ七香、簡単に男に体を許したらダメだぞ」
「それ、昴くんが言うの? 違和感ありまくりだよ」
クスクス笑う七香の足を開かせ、彼女の足の間に自分のモノを添わせる。
「ねぇ、もう一回しよう」
「……昴くんって、ちゃんと許可をとるのね。無理矢理しないのはいいことだと思う」
そして再び二人の体が繋がる。なんて温かいんだろう……。こんな感覚、今まで感じたことはない。身体中を包み込まれているような満足感に包まれる。
これはなんのためのセックスだろうかーー衝動のまま突き上げ、このまま死んでもいいとすら思えた。
俺以上にはオーガズムを感じられないように、他の男じゃ満足出来ないように、俺とのセックスが一番だと思うように、死ぬまで忘れたくてもられないようなものにしてやるーーそう思いながら、七香の中で快楽の波に飲まれ、果てるのだった。
白山小梅
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