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第二話 「“噂”の正体」
理科準備室の薄闇の中。

怜の目が、光を反射して不気味に揺れた。


「……どうして、ここに?」


私が尋ねると、彼は一瞬、ためらうように口を閉じた。

そして低い声で言った。


「この学校の“放課後の噂”を調べてるんだ。

——1年前に消えた生徒のこと、知ってるよな?」


一瞬、空気が止まった。

あの事件。

誰も口にしない、3年生の女子が突然いなくなった話。

警察が入っても、結局何も見つからなかった——。


「……まさか、まだ続いてるの?」


怜はポケットから小さなメモを取り出した。

紙には、手書きの文字でこう書かれていた。


『次は“理科準備室”で会おう。夜の12時。』


「これ、俺の机に入ってたんだ。」

「……同じ、だ。」

「え?」

「私もさっき、“また放課後に来て”ってメッセージを見たの。」


怜の表情が一気に変わった。

ほんの少しの沈黙——そのとき、教室の方から**ドンッ!**と大きな音が響いた。


二人で顔を見合わせる。

息をひそめて、そっと廊下に出る。


「誰か……いる。」


足音が、確かに聞こえた。

トン、トン、と階段を下りる音。

追いかけようとしたその瞬間——


「……紬?」


声の主は、美園だった。

廊下の端に立ち、手には古いアルバムを持っている。


「……何してるの、美園?」

「私も、探してるの。“あの子”のこと。」


怜が小さく眉をひそめた。

「“あの子”って——誰のことだ?」


美園はゆっくりと顔を上げた。

その表情は、どこか遠くを見るようで……微笑んでいた。


「1年前に消えたの、私の姉なの。」


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