この作品はいかがでしたか?
46
この作品はいかがでしたか?
46
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
「あれ!?真白!」
当然呼ばれた名前にビクリと肩を震わせ振り向くと、「さっきぶり!」
と、満面の笑みをした夕弦が立っていた。そして後ろには、友達と思われる男女が4人居た。
「えぇ〜?なにぃ〜?だぁ〜れぇ〜?」
あたしと同じくらいの年なのに、やけに露出度の高い服を着た女子があたしを見て言った。化粧は濃く、香水の匂いが強かった。あたしは苦手なタイプだ、と思った。
「ん?こいつは塩野 真白って言って俺の幼なじみだよ」
「は!?こんなのが!?」
さっきの甘ったるい声とは真逆の声が響く。
“こんなの”…。
「こんなのなんて言うなよ!俺の大事な人なんだぞ!」
瞬時に否定する声が聞こえ驚く。“大事な人”と言われるのはとても嬉しい。
「こんなところで何してるの?」
「…部活の先輩と会って一緒にご飯食べることになって…」
「へぇ〜、珍しいなぁ。」
「…そう?」
すると夕弦はあたしの耳元で
「大丈夫?お金足りる?」
と言った。見透かされている。何故わかったのだろう。
「今日ちょっと多めに持ってるから2000円あげるよ!」
「はぁ〜?何それぇ〜!?養ってもらっちゃってさぁ〜、あんた何様ぁ〜?」
何様とは?
「いいんだよ!いつもの事だしな!」
と、あたしに笑って言った。確かにたまに借りてしまっている。でも…
「それに、ちゃんと次の日には返してもらってるしな!」
そう。その通りだ。
「…誰?」
と、影山先輩が2杯のドリンクを持って戻ってきた。コーラとカルピス、こんなに沢山飲むのだろうか。
「あ、この人が真白の先輩?」
「う、うん。」
「は!?男!?しかもイケメンじゃない!」
本当になんなんだろうこの人は。
「俺、真白の幼なじみの横川夕弦です!真白がお世話になっております!」
「…ああ、うん」
「じゃあな!真白!」
「あ、うん!」
「あ、そういや母さんが今日一緒に夕飯食べないかって!」