テラーノベル
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こんばんは…
連載中ですが息抜きで
短編投稿ゆるしてくだせぇよ(下っ端感)
死ネタ含みます!!!
OKな方のみ🚗💨
✂︎——————キリトリ線—————–✂︎
阿部side
「…めめッ、?」
手を握っても、返事はない。ただ、怖い程に麗しい顔がそこにはあった。
”あべちゃんを絶対に守ってあげたい”
貴方のプロポーズが頭を過ぎる。
…おれは、なんて答えたんだっけ。
貴方は、呆気なくいってしまった。
おれを置いて。
階段から落ちそうになった後輩を庇うようにして、自分も落ちた。
貴方の大きな身体に包まれた後輩くん。
助かったみたいだよ。本当、貴方らしいね。
もし、生きていたら。
”後輩くんが助かってよかった”
って笑うんだろうな。
でも、貴方はもう居ない。貴方が助からなきゃ、意味が無い。
「守ってくれるんじゃないの、嘘つき」
”あべちゃん、泣いてるの?”
”泣かないで”
”あべちゃんの涙は”
”俺が受け止めるよ”
「嘘つきッ…!めめの馬鹿、… なんで、なんでッ…」
おれが声を荒らげても、起きる仕草のない貴方。
どんなおれも受け止めて、肩を貸してよ。
”大丈夫だよ”って、頭を撫でてよ。
いつも、そうしてくれたじゃない。
自分で涙を拭ったって、哀しいだけ。
貴方じゃないと意味が無いのに。
「ぃやだよっ…やだよぉ、ッ」
なんで、先にいっちゃうのッ…、」
静かに眠る貴方の頬に手を添える。
その身体は酷く冷たく、ピクリともしない。
そのまま、温度のない接吻をする。
貴方がしてくれた、熱く、甘く、深い接吻。
息苦しくて嫌いだったけど、今は凄く恋しい。
「うぅッ…っ、ぐす、うぁあっ…」
「阿部ちゃん、」
後ろから温もりを感じる。
ふっかだった。優しいなぁふっかは。自分も辛いはずなのに。
「ッ、ゲホゲホッ…っ」
「阿部ちゃん、ゆっくり息吸って? 大丈夫だから」
「うぁぁあッ…っん、うぅ…っ」
「いっぱい泣きなよ、肩貸すから」
言葉口調は、貴方と同じ。でも、ちがう。
貴方じゃなきゃ、いや。
───
お通夜が終わり、帰宅する。
そのまま泥のようにベットへと突っ伏した。
微かに貴方の匂いがする。
「ただぃ、ま」
”ただいま”なんて。
”おかえり”が返ってくる訳ないのに。
同棲してた家。
貴方は、遅く帰ってくることが多くて。
”寂しかった”
”おれも。早く阿部ちゃんに会いたかった”
”んふ…/ ”
幸せだった。貴方と居られて、本当に。
もう居ないなんてうそだよッ…
ふと目に入ったのは、
記入済みの婚姻届。
夫
氏名 目黒 蓮
妻の欄は、空白。
無意識にペンを走らせる。
妻
氏名 阿部 亮平
涙と鼻水でぐちゃぐちゃだった。
歪んだ汚い字で、自分の氏名を綴った。
…タキシードとか。どんなのがいいかな、とか。
俺もタキシード着る、って言ったけど、
”あべちゃんはドレス”って言って聞かなかったな。
”式場は綺麗な海の見える教会で。
メンバーだけで、ひっそりと。”
いつかそんな話、したよね。
夢見てた。絶対幸せになれるって。
めめとおれは、このまま穏やかに、幸せに生活出来るって。
───会いたいよ。めめ。
目黒side
今日も彼は泣く。
俺の名前を呼びながら。
俺はここに居るのに。
「れん…ッ、れん…ッ」
「あべちゃんどしたの、大丈夫?」
「グスッ…ふぅ、ん、れぇん…っ」
阿部ちゃんはそのまま机に突っ伏し、寝てしまった。
冷えるだろうな。
そう考え、前に2人で買いに行ったお気に入りの毛布を阿部ちゃんにかけた。
「んぅ…」
しばらくすると起きあがった阿部ちゃん。
する、っと肩から毛布が落ちる。
「ぇ、なんで」
「…ありがとう」
俺が何か言う前に、 阿部ちゃんは”ありがとう”と発する。
そして、またポロポロと泣き始める。
拭おうと伸ばした手は、阿部ちゃんの頬をすっとすり抜けた。
触れられない。
「ふふ、お盆だもんね。もう、そんな季節か」
額縁に入ったおれの写真を、愛おしそうに眺める阿部ちゃん。
写真じゃなくても、ここにいるよ…ッ
思わず阿部ちゃん近づき抱き締めた。
「…れん?そこに居るの?」
「…ッ、、!あべちゃ、見えて…」
「、なんてね。逢いたいよ、れんッ…」
「あべちゃ…ッ おれも、逢いたい 」
”愛してるよ、阿部ちゃん”
届かない愛してるを貴方に。
あざしたぁ、本当に駄作すぎて🥲︎って感じなんですけど良ければ♡とかもヨロシクオネガイシマス…(小声)
ここから番外編どす
(ボツ設定だったので番外に入れ込む)
興味ねーよって方は飛ばしてくださいましぃ
⤵︎ ︎⤵︎ ︎⤵︎ ︎⤵︎ ︎
和室へと足を踏み入れ、キシキシと軋む床を踏みしめる阿部ちゃん。
「…れん」
線香を手に取り、チャッカマンで火をつける。
おりんをチーン、と鳴らし目を閉じる。
少し開いた小窓から風が吹き込み、長いまつ毛をふわふわと揺らす。
暫くして少し開かれた瞳からは、つぅっと涙が流れた。
「愛してるよ、れん。だいすき」
「…、おれも、!おれも、だいすき」
届かないおれの声は、儚く消えていった。
「、?なにこれ」
ぁ、見つけた。
おれの、生前に仕掛けた最後のサプライズ。
和室の椅子の肘掛に置かれたメモ。
『靴箱の中』
「…、?」
ふふ、困惑してる。
きょよきょろと目線を泳がせながら靴箱を開ける阿部ちゃん。
かわいい。
『タンスの下』
従順に、メモ書き通りの行動をする。
うわぁ、なんか詐欺とか簡単に引っかかりそう。笑
俺が一緒だったら、守ってあげられるのに。
これも、本当は一緒にやるつもりだった。
『カーテンの裏』
『テレビ台の中』
『トイレの天井』
謎解き好きな彼は、どこか楽しそうに進めていく。
『トイレの天井』
届かない、と頬を染める阿部ちゃんを、抱き上げてとってもらうつもりだったのに。
踏み台をおき、背伸びをしながらメモに手を伸ばす阿部ちゃんに、少し寂しさを感じた。
『写真たての裏(俺らのツーショ写真)』
俺こんなこと書いたっけ、語彙力のなさに失笑。
沢山並んだ写真を一つ一つ持ち上げ、後ろに返していく。
「あ」
7個目の写真を戻し、8個目を持ち上げた阿部ちゃんが声を零す。
コチンッ。
貼り付けられていた紙を剥がすと同時に、音を立てて落ちる、おれからのプレゼント。
「これって…!」
目を見開く阿部ちゃんにそっと駆け寄り、抱き締める。
「…れ、ん、?そこに、いる?」
見えるの、?伝わるの?零れる涙を抑えて頷く。
「わかるの、なんかね、気配がする」
床に手を伸ばし阿部ちゃんが拾い上げた、ペアリング。
おれからの、最後の贈り物。
ひとつのリングを持ち上げ、阿部ちゃんは言う。
「れ、ん、ゆび、」
1文字1文字、言葉を紡いでゆく。
涙をこらえて、震える唇を噛み締め、小さな声で。
自分の指を滑り込ませるけど、またコチンと音をたてて落ちる。
阿部ちゃんは2人分のリングを拾い握りしめ、涙を零した。
おれも、阿部ちゃんの隣で泣いた。
おれのこぼす雫は床に落ちることなく消えていく。
「うぅ…ッ ふ…ぅ、っ」
落ち着いたのか、最後のメモを開く。
『愛してる。結婚しよう』
「んふ、…ばか」
「そういうのは生きてる間に言ってくれなきゃッ…っ」
「意味ないよぉッ…、うぅ…っ、」
涙を流しながら、天を仰ぐ阿部ちゃん。
そして、ひとつを和室の仏間におき、もうひとつを自分の左薬指にはめる。
「ふふ、ありがと、れん。 」
輝く薬指のリングを愛おしそうに見つめる。
「また、いつでも帰ってきてね」
優しく微笑む阿部ちゃん。
指輪も見つけて貰えたし、そろそろいこうかな。
阿部ちゃん。
「あいしてるよ」
「おれも」
—— 「届かない愛してるを貴方に」
I love you that can’t reach you.
𝑒𝑛𝑑——
ありがとうございました…!!!
短編楽しぃ…笑
駄作やら短編の小説をここに投げます
よろしゅうおねげーします🙇🏻♀️”
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コメント
2件
めちゃめちゃに泣けました😭 天才すぎます、!!!