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#地雷系
尾津嘉寿夫 ーおづかずおー
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クラリス
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リリア💙🤍
207
#いじめ
名瀬口にぼし
279
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それから数日後・・・バジリストはチンピラ同士の抗争に巻き込まれて死亡したと、小さくシカゴタイムズに載った、バジリストの死因がチャックコンチネンタルの刺客の仕業だとは、アメリカ中の人に聞いても、みんなそんなはずはないと笑い飛ばされるだろう
チャックの部隊がいったいどれほどの軍隊なのか、実際に知るものはチャック以外にはいなかった
バジリストの部下達は無能なボスの犬死を見てすっかり戦意喪失し、賭け屋や高利貸しは「待ってました」とばかりにコンチネンタル傘下に率先して入った
こうしてバジリストの帝国はコンチネンタルの組織に吸収され、密輸武器商の足掛けをデトロイドに置けるようになった「ドン・コンチネンタル」のたぐいまれな知性と、組織力、そして秘密の神軍がコンチネンタルファミリーに勝利をもたらしたのだ
今ではイリノイ州に住む暗黒街の誰もがチャックコンチネンタルに敬愛の念を抱き、彼は地下組織にある平和の使徒であり、どんな合衆国が定めた法律よりも、引けを取らぬ手腕を発揮し、イリノイ州の強大な地下組織の世界に、実際的な協定を全ファミリーに結ばせた
こうして表の顔はナルシソカジノの胴元締め、もとい、その裏の実態は、知る人ぞ知る暗黒街のドンチャックコンチネンタルは自らの帝国を拡張し、能率的な独占体制を打ち立てることに成功していた
.:・.。. .。.:・
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キャーッ「ジャスティン!見て、見てーっ」
竜馬は、移動遊園地の高速で回る観覧車に乗って、ゲラゲラ笑いながらグルグル回っていた、日本の遊園地とはかけ離れた安全ベルトは紐ほどしかなく、しかも手動で係員何人かの力技で回すといったもので、それでも大勢の大人や子供がその観覧車に乗りたがって長蛇の列を作っていた
ハハッ「こんな子供騙しでよくそんな喜べるな!」
ジャスティンが観覧車に乗る竜馬を見て笑った、広場は色とりどりの射的場や、かき氷、銃やナイフまで売る店、ポップコーンや綿菓子など、たくさんの出店で賑わっていた
竜馬の期末試験明けの休みに、久しぶりにジャスティンと会い、出店や屋台の並ぶ道を、おしゃべりをしながら二人はブラブラ歩いた、間もなく近くのステージ前ではダンスが始まるらしく、カントリーバンドが音合わせをしている、ギターやバンドのここち良い響きが辺りに満ちていた
「あっ!カウボーイハットッ!僕、あれ一回かぶって見たかったんだ!」
竜馬がカウボーイハットの出店を指さした、出店一杯に様々な形のカウボーイハットを吊るしている、台の上にも沢山のカウボーイハットが並んでいた、ジャスティンは青いカウボーイハットをひとつ手に取って店の店主に聞いた
「いくらだい?」
ヒョウ柄のカウボーイハットを被った、口元に沢山ピアスをした出店の店主が、ジャスティンを見てハッとし、深々とお辞儀をした
「お代は結構です―彗星―」
「わるいね」
この頃の一部の暗黒街構成員には、内密にジャスティンは―彗星―と呼ばれていた、『彗星が流れる時には何もかもがひっくり返る』という意味で、要するにジャスティンが動く時には、その組織内に大きな変革が起こる時だと言うものだった
今や『彗星』はドンに最も忠実的な殺し屋で、その容姿は残酷味を全く感じない、誰が見ても虫も殺せない、とんでもない美青年に過ぎないが、彼の殺し方は芸術的だと、構成員の中だけでも知る人ぞ知る、伝説的な存在になっていた
そして今そんな『彗星』が構成員の手下達が運営している移動遊園地に来ているとこは、屋台主達に光の速さで広がっていた
自分達の商売を守って下さっているドン・コンチネンタルの神軍のジャスティンにあくまでもさりげなく・・・それでいて一斉に熱い視線を向けていることなど、竜馬は知る由もなかった
ジャスティンは青のカウボーイハットを竜馬に被せた
「似合う?」
「ぜんぜん、顔が浮いているよ」
「もう!」
竜馬が鼻にシワを寄せてジャスティンの二の腕を殴った、ジャスティンはハハハハと笑った
―よかった・・・今日は元気そうだ―
いつもとなく上機嫌のジャスティンを見て竜馬はホッとした、これまでジャスティンは、どんな時も二人の間で友達以上の感情は持ち込まないという態度をきっぱりと示してくれていた、それが竜馬が彼の傍にいれる安心材料になっていた
さらにジャスティンの女遊びも復活していた、むしろ以前より大盛況だ、きっと竜馬を襲おうとした時は本人も言っていた通り、頭がおかしかったんだ、きっとそうだ、いつもおかしいようなもんじゃないかと、竜馬はそう納得した
「このホット・ドック二つ貰ってもいいかな?」
「お会いできて光栄です、彗星、好きなだけ持っていって下さい」
ホットドッグ屋台の男の店主もジャスティンに深々と頭を下げた、ホット・ドックをかじりながら、ジャスティンが竜馬のカウボーイハットを横取りして自分に被せた
―うっ・・・悔しいけど、カウボーイハットのジャスティンはとんでもなくハンサムだ―
「俺、近いうちに引っ越すんだ、カジノの横の20階建てのアパートの6階だ」
竜馬は途端に不安になった
「誰かと一緒に住むの?・・・えと・・・結婚するとか?」
もしそうなったら今まで通り、鍵をかけないジャスティンの中古車センターの二階の秘密基地のような居心地の良い部屋に、好きなだけ入り浸ることはできない、ジャスティンは笑った、カウボーイハットと金髪と言えば、今の彼はタバコのCMから出て来たばかりみたいだ
「一人だよ、お前の部屋もあるぞ」
「本当っ??」
竜馬は嬉しくてピョンピョン跳ねた
「ただし、ちゃんと学校を卒業するまではカルロスの家にちゃんと帰るんだ、卒業したら別にうちに来てもいいぞ」
竜馬はガックリ肩を落として言った
「まだ半年も先じゃないか、もうカルロスの所はうんざりだよ・・・」
しょっちゅうカルロスの愚痴をジャスティンに聞いてもらっているので、竜馬としたらこれ以上は言いたくないのだが、それでもカルロスが嫌でたまらない事は事実だった
「あと半年じゃないか、俺ん家はいつ来てもいいからさ、とにかくお前が高校生で、ホームファミリー協会の保護下にいる間は、今まで通りが一番だ、卒業したらお前の好きにしろよ」
「それにしても、あんな素敵なアパートに住めるなんてすごいね、ジャスティン、デイーラーの仕事頑張ってるもんね、僕も一緒に住みだしたら、お家賃半分払えるように、もっとバーテンダーの仕事頑張るよ」
ハハッ「そんなの別にいいよ」
それから二人は、ほとんどの屋台の食べ物を食べて、いつまでも話しながらブラブラ歩いた
コメント
1件
うわあ、バジリストがあっさり片付いちゃった…!「小さくシカゴタイムズに載った」って一文が逆に怖いですね。それでいて、ジャスティンと竜馬の移動遊園地デートとのギャップがすごい。カウボーイハット被ってピョンピョン跳ねる竜馬、可愛すぎます。しかもジャスティンが「お前の部屋もあるぞ」って…もう完全にプロポーズじゃないですか(笑)。半年後が待ち遠しいですね!