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すごっ…!私はスノ担なんだけど、ストーンズも好きだからやってきた! (初コメ!認知よろしくね!) すごっ…!クオリティ高っ!!!尊敬する~
ほんとにいっつも、一般投稿とは思えないクオリティすぎて… 偏見だけど、頭いいよね??(((
Green
「じゃあアイスコーヒーをお願いします」
メニューをマスターに返しながら、注文する。かしこまりました、と彼は軽くお辞儀した。
準備している手元を見ると、どうやら水出しのようだった。
「あの……その…事情とか聞いたほうがいいんですかね?」
「え?」
俺は声を上げてマスターを見上げた。
「あっでもお話しできないことなら全然いいです。もし、もしお話ししてくれるのなら僕も力になりたいなって…」
やっぱり、入ったときに泣いていた俺を心配してくれているらしい。恥ずかしくて苦笑しながら、かいつまんで話し出した。
「ついこの間、職場から辞令を出されちゃって。それは、俺の持病が原因だからどちらにも非はないんです……たぶん。でも、ただただ悔しくて。もっと頑張りたかったし、まだやりたいこともあった。それなのに、こんなあっけない終わり方ないだろって…」
喋っていると、また辛くなってきた。もしかしたらこれは病気の症状のほうかもしれない。
「お待たせしました。アイスコーヒーでございます」
言葉を切ったタイミングで、グラスを出してくれた。クリアな緑色のガラスだった。まるで、いつかテレビで見たどこかの国の湖のよう。エメラルドグリーンの宝石にも見える。
コーヒーも美味しそうだ。澄んだ焦茶色の中で、透明な氷が泳いでいる。
「いただきます」
傾けると、ブラックの苦味が喉を通り抜けた。それでいてさっぱりしていて、飲みやすい。
「すっごいおいしいです」
ありきたりな感想だけど、心からの本音だった。
マスターは嬉しそうにふわりと笑う。
「終わり、少しだけ良くなりそうですか?」
ええ、と俺はうなずいた。「もうすごく。……あの、また来てもいいですか」
「もちろんです。不定休なので、開いていなかったらすみません」
マスターの口調は真剣さをはらんでいたけど、その瞳は優しさに満ち溢れていた。
この優しさが、今俺だけに向けられている。たったひとりの喫茶店の店員が、俺のことを考えてくれている。
終わりが全てじゃないんだ。俺は気づいた。
こんな風に今から始まることもあるし、始められることもある。
「いらっしゃいませ」
後ろでドアが開く音がしたと同時に、マスターが笑って誰かを迎えた。
「あ、今日もひとりです」
「どうぞ、好きなお席へ」
入ってきた男性は、座るなりカフェラテを注文する。
話しかけていいかな、と思っていると先方がこっちを見て唇を開いた。
「あの、初めましてですよね」
「そうですね。…常連さんとかですか?」
いやいや、と彼は魅力的な笑顔で手を振った。「まだそんな常連じゃないです。最近よく来てるだけで」
そしてマスターに手渡された黄色のコーヒーカップを口元に近づける。
別れがあれば、新しい出会いも待っている。
俺はまだ諦めちゃダメなのかな。
グラスを持ち上げたとき、氷がからりと涼やかな音を立てた。
続く