次の日、
私は皐月神社に向かうと
あの男の子は先に着いていたようだった。
それよりもここは知らない町だが、
何故だか家の場所は変わらなかった。
なんでなんだろう。
「そういえばあなたの名前は何?」
そう私が聞くと
「流坂 雪」
と答えた。
苗字が同じ…。
「私の名前は─────」
「雨音でしょ。知ってるから言わなくていい」
なんで知ってるんだろう。
私、前に言ってたっけ?
皐月神社の地下に入ると雪はどんどん奥へ
進んで行った。
まるで元々この場所を知っていたかのように。
地下には水があって水面に鳥居が建っていた。
とても綺麗で儚げな雰囲気がした。
その時、
「ごめん!遅れちゃった!!」
と元気な声と共に、
あの女の子が目の前に現れ、
急に真剣な顔をしながら
「じゃあ本当のこと、話すね」と言った。
𓂃𓈒𓏸︎︎︎︎
𓂃𓈒𓏸︎︎︎︎
「じゃあ私の本当の名前は雪で君が雨音ってこと…?」
「多分ね」
なんでそんな平気でいられるのだろう。
なんでずっと冷静なんだろう。
そういえばあの夢の時、
この子はなんて言ってたんだろう。
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