テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
掃除の時間。
あの人と会った。
声を掛けるのはちょっと恥ずかしくて、また、小さく手を振った。
あの人は、笑って手を振ってくれた。
名前も知らないのに、友達みたい。
嬉しくて、少しニヤケながら帰った。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
ある日、涼太とカフェに行った。
「何食おっかな〜」
「俺カルピスで良いわ」
「ちっ可愛いかよ。キモ」
なんか聞こえたけど、知らない振り。
「じゃあ俺は、チョコレートケーキ☆」
「お前の方が可愛いやんw」
「うっせぇよ」
笑いながら店員を呼んだ。
「はい、ご注文お伺いします!」
笑顔で注文を取りに来たのはあの子だった。
名札を見ると『(アルバイト)紅山 佳音』と書かれていた。
名前を知れた。
「カルピスとチョコレートケーキで」
「…はい!少々お待ちください。」
駆け足で戻っていくあの子を見ていると、涼太がニヤニヤしながら言ってきた。
「あの子、最近手振ってる子じゃね?彼女?」
「いや、友達でも無いよ。名前も今知ったし。」
「は?じゃあ何で!?」
「朝練の時ぶつかって……」
ぶつかって…何で手を振り合う仲になったんだ?
友達でもねぇし…
「そっからどうなったんだよ…w」
………やばい
「……一目惚れしたかも」
「ぶはっwまぁ、確かに可愛いわ」
「笑うなよ」
その数分後、あの子がカルピスとチョコレートケーキを運んでくれた。
その時に、目が合って気付いたらしく、驚いた様な顔をしていた。
正直可愛いかった。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
明日は休みだし。
あと1週間で体育祭だし!
疲れた〜けど、頑張れる!
気合を入れて行った金曜日。
お昼休み、悠羽ちゃんとお弁当を食べ終わり
中庭を散歩していると、あの人を見つけた。
カフェに来た時は心臓止まるかと思った。
話してみるなら今かな…?
隣に居た悠羽ちゃんは他クラスの人に話し掛けられて、楽しそうだし。
あの人の隣の人は慌てて何処かに行った。
2人きりになるなら今?
いや、でも…
そんな事を考え、周りを見渡していると、あの人が目の前に居た。
「ちょっと話さない?」
透き通った声で言われ、気付けば頷いていた。
木陰のベンチに座ると、あの人から口を開いた。
「カフェに行った時に見たんだけど、佳音ちゃんって言うのかな」
「は、はい!」
「カフェの時もだけどぶつかった時もごめんね」
「いえいえ!カフェの時美味しそうにケーキ食べてくれてて、店長が喜んでました」
「そっかー良かった」
名札の色が3年生の色だった事に気付く。
#CP要素あり
「その…先輩?ですよね?」
「あ、うん。佳音ちゃんは1年生だよね?」
「はい!あの…」
名前…知りたいな…
「ん?」
「……何でもないです…すいません!」
「そっか。」
にこっと優しく笑いかけてくれる。
それだけで、顔が熱くなる。
何だろうな。
って…あ!
競技の練習あるんだった!
「すみません!練習入ってるの忘れてて…失礼します!」
「うん。頑張って!」
頭を下げて、走って教室に向かう。
その日の練習は、いつもより上手くできた気がした。
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!