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「この子を飼うのは難しそうね・・・」
私はもう一度ポポを持ち上げて眺めた
手足をだらりと下げさっきと違い、今は軽くしっぽを振っている、小さなおばあさんみたいな顔で私を見ている、彼が愉快そうな顔で言った
「なんだか相思相愛のように見えるけど・・・でも無理することないよ」
「わかってる・・・でも・・・ 」
私も笑った
「この子を置いて帰るのかと思うと・・・胸が痛くて・・・」
「とりあえず今日はこのまま帰って一晩考えたらどう?明日また来ることもできるよ 」
彼が優しく提案してくれた
「今日連れて帰らなかったら、気になって眠れないと思う」
ポポを膝に置いて背中を撫でると、彼女は安心してドーナツのように丸くなり目をつぶった
しばらく私はそのままの体制でいた、彼は優しく私と一匹に寄り添ってくれた
「柚彦君・・・・・」
「うん? 」
「この子は・・・先の短いおばあちゃんなのよね・・・それに小さすぎて番犬にもならないし、やわらかい特別なドックフードがいるし、あとは・・・なんだっけ?お腹は皮膚病で病院に連れて行かなきゃいけないし・・・」
「うん・・・それに舌をずっと出しているから、しょっちゅう水をあげないといけない、怯えるとお漏らしもする・・・手がかかる子だね 」
私は唾を飲み込んで言った、心はもう決まっていた
「私・・・・この子を飼いたい・・」
柚彦君がにっこり笑って私の肩を抱いて言った
「運命だな!」