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帰り道彼の提案で私達は、自分達の働くショッピングモールのペットショップに寄り、犬を飼うのに必要な基本的なものをそろえた
その他に両サイドにメッシュの窓があって、内部がクッション敷きになっている犬用の花柄のキャリーバックも購入した
「おばあちゃん犬だから花柄は派手かしら・・でもほら!病院に通うのに少しでも、気分が晴れたらいいかなと思って 」
私は心配そうに言った
「ポポは鈴ちゃんの気に入った柄でいいと言うんじゃないかな 」
柚彦君が言った
この人は私のすることを全肯定してくれる・・・本当に優しい人だ、私にもポポにも・・・
でもきっと彼の事だから私だけじゃなくみんなにも・・・むしろ花にも優しいに違いない
ポポは買ったばかりのキャリーに入ると、ひょいと首を出してあたりを見回した、そして小さなしっぽを振った
「どうやら喜んでいるみたいだよ」
そういわれて私は嬉しくなった
「こういう風にバッグに犬を入れて、連れて歩いている女性を良く見かけてたけど、私もその仲間になったというわけね 」
「大ベテランに見えるよ」
彼は私にむかってウインクした
しかし私のキャリーバッグに入ってるのは、高級なティーカッププードルでも、ふわふわした可愛いポメラニアンでもない
虐待を受けていたおばあちゃんチワワだ、その未完成さが私達にはちょうど良いと思った
彼の顔見知りであろうペットショップの店員さんが私たちの事をチラチラ見ていたけど
柚彦君は少しも動揺した感じではなかった
私達が噂されても大丈夫なのだろうか・・・
そもそも彼は特定の人はいるのかしら・・・・
ガラにもなくドキドキしている自分を不思議に感じ
私たちは買い物を済ませ帰宅した