TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

シェアするシェアする
報告する

あの出来事をきっかけに、私は、冬青に話しかけるようになった。いまだに無口だけど。 久実から、

「冬青に話しかけるなんて、どんなことがあったの?」

と、聞かれた。私は、出来事を話した。

「さすが水澄って感じの出来事で、面白いね。」

面白いのかな…?私にとっては、驚きだったけど。ただ、本当に無口だから、何を話せば良いのか分からない。でも、なんだろう、心が、曇ってしまっっているような感じは…。久実に聞いても、

「自分で考えてみなさい。」

って言われただけで、手がかりなしだし…。そんなことを考えていたら、いつの間にか眠りについていた━━。


翌朝、朝食中、久実が、

「ねえ、水澄は、この時代にはもう慣れたの?」

「うん、一週間ぐらい前から。」

「早!?」

「そ、そうかな。」


学校に着いた。冬青が、席に着いている。私たちは二番目。冬青は、いつも早い。

「おはよ~、冬青。」

「……おはよ。」

「今日も早いね。何時頃に着いてるの?」

「えっと…今日は……今から数えて、十五分程度前。」

「さすがに早すぎない?なんで?」

「登校中、誰にも会いたくないから。」

「寂しく…ないの?」

「っ━━。」

「ご…ごめん。」

「寂しい。」

「え?」

「寂しいよ。俺、いつも、一人だったから、友達なんて存在、が━━。」

「そう…なんだ…。だから、いつも━━いや━━」

なんて言えば、良いんだろう。彼は、寂しいと言った。孤独感━━?私が、この時代に来たときと、同じなのかな…?だったら、今度は、私が━━!

「冬青、友達に、なろうよ。」

「っ━━━!?」

「寂しかったんでしょ?でも、友達が、作れなかった。多分、人と、うまく話せないから。だからさ、」

私は、一呼吸、置いて、

「友達に、なろうよ。」

「ありが…とう。ありがとう、水澄。」

「君は、もう、独りじゃない。」

━━なんだろう、少し、ドキドキしてる。もしかして、これが━━。いや、そんなこと…ない━━。って、思いたかった。でも、心の曇りが、晴れてきているような…。でも、今は、そんなこと、考えても、仕方がないと、思う━━。


それから私たちは、いつも、三人で行動するようになった━━。

loading

この作品はいかがでしたか?

19

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚