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何年か前は俺の誕生日もみんなで祝ってもらえた。
だけど、俺がまだ中学生だったとしても兄弟はみんな専門学生に。
俺のことを祝ってくれる人は親ぐらいだ。
クリスマスも、節分も、色々なことをみんなで祝ってきた。
俺が末っ子だから、俺がやめると全てが止まる。
俺がやめたから、やりたいとはそう簡単には言えない。
だから、今年の誕生日もそうだった。
ネットで配信して、そこで祝ってもらった。
みんなから、誕生日おめでとうって言ってもらった。
小さい頃の写真を見ると、こんな時もあったんだなと思うくらい豪華に祝っていた。
俺は物心つくときにはもう、こんなお祝いをしていなかった。
家族との思い出は特にない。
プールに行ったことも、海に行ったことも、ほとんど忘れていた。
数年前までは、毎日が父親と母親の喧嘩だった。
子供の目の前で喧嘩をして、壁を壊して、物を投げて、
そこから、大人の女性も、男性も怖かった。
みんなは家族の話をたくさん友達に話す。
だけど、俺は怖くてしょうがなかった。
毎日、学校から帰るときに、また喧嘩してるんだろうなって。
日に日に俺から笑顔は消えていった。
今でもたまに、作り笑いをしてしまう。
立派な特技になってしまった。
天国ってどういうところなのか、
天国ってどこにあるのか、
逆に、地獄ってあるのだろうか。
自分の命を軽く捨てようとたくさんしてきた。
だけど、すべてが上手く行かなかった。
自分が今どう思っているのかも、どう自分を表現すれば良いのかも、
俺にはわからなかった。
ただ、俺の感情には怖い。怖い。
そういう感情しか生まれなくなっていた。
先生に相談したいと思うこともなかった。
どうせ、信じてくれない。
どうせ、最後まで聞いてくれない。
俺の頭の中は、どうせ。どうせ。
マイナスな発言ばかりで埋まっていた。
死にたい。怖い。殺して。生きるって何?
なんで自分って生きているの?
もうわからなかった。
今でも俺は自分の感情を、怖いからどんどん増やしている。
怖い、悲しい。最初はこんな感情しかわからなかった。
でも、楽しい、面白い。プラスな感情も出せるようになってきた。
いつ親は離婚してしまうのか。
親はいつ、どっちに行くか選ばされるのか。
怖くて怖くて。
もし、離婚すると決まったら、俺はその瞬間、その日にこの世を去る。