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・登場人物は全てオリジナルのキャラクターです(一次創作)
・BL要素を含みますが、やらしい描写は無いです(多分)
・設定などがぶっ飛んでいることがあると思いますが、お見逃しください()
それでもいいという人は、どうぞ↓↓↓
「人は学校というところで、世界のことを学ぶのか?」「そうそう」「しかも、自室外に出ても自由にしていいのか?」「まぁ、うん」「政府当局もいないのか?」「うーん…余程悪いことをしない限り来ないかなぁ」「すごいな、大斐がいた世界は!素晴らしい世界だ」「まぁここと比べたらな」「俺もその世界に行けないだろうか…?是非とも見てみたい」「ちょっと無理かもなぁ」「…そもそも、大斐はどうしてここに来たんだ?」「あー、俺も実はよく分からねーんだよな。気付いたらここにいた」「そうなのか…、不思議だな」「だよなー。俺、帰る方法を探しに街をさ迷ってたんよ。そしたらお前がいたって感じ」「俺をお前の、幼馴染?だと思ったって言ってたな」「うん」「大斐がいた世界の俺と、この世界の俺は別の人になるのか?」「同じなんじゃね?」「そうだろうか…」
「それはいくら考えたって分かんねーからさ、ともかく俺らに今出来ることをしよう」「そう…だな」「ん?どーしたん、元気ねーじゃん」「お前は元の世界に帰りたいんだろう?」「まぁな」「お前がもし帰ったら、俺はまた1人じゃないか」「あれ?寂しいの?」「…それも感情なのか」「うん…。というか、別に1人になるとは限らねーじゃん?」「何故だ?」「だから、俺が何とかしてこのあたおか政治を正すから!そうしたら、友達でも何でも作ればいいじゃん」「だけどお前がいないと…」「んもー、可愛いこと言ってくれんじゃん!大丈夫だって〜、この世界にも俺がいるはずだから」「どういうことだ?」「俺がいた世界にもう1人のお前がいたように、この世界にももう1人の俺がいるはずだろ?だからその俺と…、友達になればいいんだよ」
こいつには、恋愛に関する知識が全くないし、同性同士の恋愛になんの疑問も抱かない。そもそも、性に関して全くの無知だ。そこに踏み込んで、当然のごとく恋に落ちさせる─────一瞬頭によぎったその考えを、俺は振り払った。そんなことしちゃダメだ。そんなのは、卑怯だ。
「だけど最初にも言ったが、俺はこの世界でお前の姿を見たことがない。というか俺らは互いを認識できないようになってるから、すれ違ったとしても分からない。政府当局などを除いて、ほとんどの人を認識できないんだ。大斐は紋章がないから認識できるが」「なぁ、お前の言う‘認識ができない’ってどういう感じなん?」「どう説明すればいいんだろうか…、個々の顔にモヤモヤしたものがかかって見えると言えば分かるか?だから互いの顔が分からない」「あたおか政府…ここまで来ると1周回って発想が面白く感じるわ…」
「ちなみにお前はこの街に出て何年目なん?」「何年…?」「あーそうだったわ、時間の概念ないんだった。この街に出てどんくらい経った?」「そうだな…、今日は太陽が昇って555回目だ」「うん、ちょっと色々ツッコミたいけど、とりあえず何でそれが分かんの?」「俺が個人的にしていることなんだが、毎朝今日で太陽が何回昇ったかを数えてるんだ」「…うわぁ」「ちなみに、俺が施設から出たのは太陽が昇って6205回目の日だった」「よし、スマホの電卓の出番だ」
「…つーまーりー?お前は今18歳ってことだなー?で、1年半くらい街で暮らしてたと?」「分からないが」「17歳で施設を出れるってことだな!まぁ知ったところで何も出来ねぇけどさ」「…あ、悪い、今から風呂に入らなければ」「あーそう?じゃあ一緒に入ろーよー」「風呂を一緒に…?」「俺がいた世界だとそれもフツーなの!ほれほれ早くぅ」「お、おう…」
チャプン。「あぁそうだ、さっきのロボットな、お前のこと探していたぞ」「え?…あぁー!飯持ってきたやつな!タイムラグどうした…」「いや、そういえば言ってなかったなって思ってな」「まぁいいや…。俺を探してるってやばいよな…。ここに来る途中で色んな人に見られたし、通報されてるだろうから…」「お前が外に出なければいい」「…いや!そうはいかねぇっしょ!だって俺とお前が一緒にこの部屋入ったの見られたかもじゃん!」「いや、見られてはない。俺の後ろから誰も来ていなかった」「で、でも俺とお前が一緒にいたことは見られてたじゃんか」「…確かに…」ばしゃあん!「バレるのも時間の問題じゃんか!どーする?!」「…とりあえず湯船に浸かれ…」