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「佐伯のことが」
「た、高いんでしょ、花火を打ち上げるのって! テレビで見たの」
なにかのドキュメンタリーで見たけど、一発でも相当な値段がしたのを思い出して、青ざめた。
佐伯(さえき)はそんな私を見て、肩を 竦(すく)める。
「そんなこと考えてたの。 あんたが気にすることじゃないのに」
「気にするよ……! いくら家がお金持ちだからって、お金を 無駄遣(むだづか)いしていいわけないじゃん!」
「無駄遣いって……。 あんたが喜ぶと思ったのに、ひどい言い草だな」
言われて一瞬言葉を失くした。
言い 淀(よど)んでいるうちに、佐伯は続ける。
「ま、それは置いといて。 金は家のを使ってるわけじゃない。俺が稼いだ金だから」
「え?」
「株(かぶ)とか為替(かわせ)とか、そういったの。 父の仕事を手伝うついでにね」
「そ、そう……」
曖昧に頷いたけど、全然ピンとこな************************
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