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夕暮れ時、東京のとある広場。神風がふと歩みを止めたその先には、総理大臣が一人で立っていた。スーツ姿の彼は穏やかな表情を浮かべ、神風に近づいてくる。
「お前か、総理。こんな場所で何をしている?」
神風は少し驚きつつも、冷静に問いかけた。
「少しお手合わせ願いたい。」
総理はニヤリと笑い、眼鏡を外してジャケットを脱ぎ捨てた。
「お手合わせ? まさか総理が俺に挑むっていうのか?」
神風は不敵に笑い返す。
「政治家として、指揮者としてだけではなく、一国の守護者としての力を見せる時だと思ってね。もちろん、俺も本気でやらせてもらうよ。さあ、頼むぞ、神風。」
静かな風が二人の間を吹き抜けた瞬間、総理が先に動いた。神風の想像以上の素早さで、彼は一気に距離を詰め、強烈な拳を繰り出す。神風は余裕を持ってそれをかわし、軽やかに身を翻す。
「お前、思ったよりやるな。」
神風は感心しつつも、今度は自ら攻撃を仕掛ける。風を操る技を駆使し、総理に突風を浴びせた。しかし、総理は素早く反応し、その風を一瞬でかき消した。
「俺も少しばかり鍛えてきたんだ。政治家は時に自分自身を守る力も必要だからな。」
お互いに軽く攻防を繰り広げ、総理は意外にも神風の実力に対して健闘を見せていた。だが、次第に神風の実力差が明らかになっていく。
「総理、大したもんだ。だが、本気を出せばお前を傷つけちまうぞ。」
神風は徐々に強さを増し、風の刃で総理の進撃を阻む。
「わかっている、神風。だが、これで十分だ。」
総理は息を整え、一歩引く。「実際にお前の力を感じられて良かった。これで今後の対応がより的確にできる。」
二人は一旦攻撃の手を止め、互いに微笑み合った。戦いは決して激しくはなかったが、そこには信頼と敬意が生まれていた。
「ありがとう、神風。これで日本の未来を守るための手札が増えた気がする。」
総理は再び眼鏡をかけ、肩の埃を払った。
「また必要なら言え。俺も力を貸してやる。」
神風も軽くうなずき、その場を去ろうとした。