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狐藻音(こもね)
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#ご本人様には関係ありません
azunatubaki
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コメント
1件
あおいです🌷 読ませていただきました。「大丈夫」って言葉が、今回はすごく切なく響きましたね。赤がみんなに心配かけまいと笑顔で返すたび、こちらの胸がぎゅっとなりました。黄くんの「顔赤いよ」に気づかれても誤魔化すところとか、紫くんが「無理しないで」と送り出したあとで笑顔が消えるシーンとか…守りたい人が守ろうとしている姿が、とても丁寧に描かれていて、苦しいくらいでした。続きが気になります。
第3話 「大丈夫」
翌朝。
目が覚める。
「……」
体が重い。
頭もぼんやりしている。
(寝不足かな)
そう自分に言い聞かせて布団から起き上がった。
キッチンへ向かい、いつものように朝ごはんを作る。
包丁を握る手が少し震えた。
「……よし」
深呼吸をして、作業を続ける。
⸻
「赤兄、おはよ!」
黄が部屋から出てきた。
昨日より顔色はずっといい。
「熱下がった?」
「うん!」
「よかった」
その笑顔を見て、赤も安心したように笑う。
「赤兄」
「ん?」
「今度は兄ちゃんがお熱あるんじゃない?」
その一言に、赤の手が止まる。
「え?」
「お顔、赤いよ?」
「……気のせいだよ」
笑って答える。
「昨日あんまり寝てないだけ。」
「ほんと?」
「ほんと。」
黄は少し首をかしげたが、それ以上は聞かなかった。
⸻
朝食の席。
「赤くん。」
紫が赤を見た。
「顔色悪くない?」
「そう?」
「うん。」
「大丈夫。ちょっと疲れてるだけ。」
いつもの言葉。
それを聞いた紫は少し気になったものの、仕事へ向かう時間になってしまった。
「無理しないでね。」
「いってらっしゃい。」
笑顔で送り出す。
玄関のドアが閉まると、その笑顔はすっと消えた。
「……はぁ。」
小さく息をつく。
(紫くんには心配かけたくない。)
⸻
学校。
授業中。
黒板の文字が少し滲んで見える。
先生の声も、どこか遠く感じた。
「赤、大丈夫?」
隣の席の桃が小さな声で聞く。
「うん。」
「ほんとに?」
「平気。」
そう言って笑う。
でも、その笑顔はどこかぎこちなかった。
桃は何か言いたそうだったが、授業が始まり口を閉じた。
⸻
放課後。
赤は誰よりも早く教室を出る。
夕飯の買い物をしなければいけない。
洗剤も切れそうだった。
黄のゼリーも買って帰ろう。
頭の中で今日やることを並べながら歩く。
(急がないと。)
そう思って足を速めた瞬間。
ふらっ——
視界が揺れる。
「……っ。」
壁に手をつき、深呼吸をする。
少し休めば大丈夫。
そう思い込んで、赤はまた歩き始めた。
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