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「は?お前何言ってんだよ」
「っ!」
怒鳴ったあたしを突き飛ばし睨みつける。でも間違いない。優莉奈が嘘の噂を言いふらしているんだ。
「何言ってるのよ、真白。」
何って、そのままの意味だけど。でも、ここで争い起こしても、きっと噂がまた広がるだけだよね。どうしよう。
「…何してんの?」
今までの空気を断ち切るような冷ややかな声が聞こえた。
「先輩…?」
どうしてここにいるんだろう。それに、全く気が付かなかった。いつからここにいたんだ。
「早くしないと、日が暮れるよ」
「あっ、はいっ!」
きっと部活のことだろう。確かに辺りが暗くなってきている。そろそろ屋上へ戻らないと。
「は?話はまだ終わってないんだけど!」
えーっと。どうしようかな。
「そんなくだらない話で部活の邪魔しないでくれる?部活にも入ってないあんたらがこんな時間まで残ってんじゃねぇよ」
え…。何この人。こんなこと言う人だったっけ。それに、優莉奈達も驚いて口開けたまま固まってるし。
「早く行くよ。」
そう言ってさっさと歩いていってしまった。
これじゃあ先輩まで悪く言われてしまうのではないか。それに、あたしの印象がまた悪くなっているはず。あの人たちならまた言いふらすに決まっている。まぁ、今は部活に集中しよう。
「ねぇ」
「はいっ!?」
突然話しかけられ驚いてしまう。
「ごめん」
思いもよらない言葉にぽかんとしてしまう。
「俺の方が性格悪かった」
「え…」
「…酷いこと言った挙句、盗み聞きしてた。」
「えっ!いつからですか!?」
「…塩野さんが飛び出したあと、すぐ追いかけたんだけど…」
へ?すぐって、すぐ?全然気づかなかった。でもなんで追いかけてきたのだろう。