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―side真希―
カッコいいダボダボでお尻まで隠れるグレーのパーカーにポニーテール、ピンク色のマタニティスパッツにムートンブーツ、そしてシャネルの大きなグラサンの晴美ちゃんは妊娠しててもまるで海外セレブのようにカッコいい
都会的で洗練された彼女の隣にいると、不格好でやぼったいマタニティワンピースの自分が恥ずかしくなる
晴美ちゃんはルイボスティーと健康的なサラダを頼んだ
あたしは晴美ちゃんと同じルイボスティーとニューヨークドーナツを二つ注文してかぶりついたら 膝に落ちた欠片でクズだらけになった
思わず晴美ちゃんが笑うので恥ずかしさに頬を染める
「真希ちゃんはちっとも太ってないわね、あたしは生まれたら壮絶なダイエットしなきゃ」
「そんな!晴美ちゃんは太ってないわ」
「慰めてくれなくてもいいわよ、だって一番上の正美を産んだ時より15キロ太ってるもん、私の体型も康夫は不満なの、よく太ってると嫌味を言われるし 」
真希ちゃんが鼻の頭に皺を寄せる
「だんだん旦那さんに腹が立ってきたわ・・・よく我慢してるわね」
真希ちゃんが眉間に皺を寄せる
「私家ではすごくズボラなの」
「そんなことないわ」
「本当よ!一番嫌いな家事は「洗い物」食洗器を買って欲しいと言ったら、手で洗えばいいだろって言われてね・・・誰にだって苦手な家事ってあるじゃない?それに夜中のチョコレートもやめられないし・・・きっとストレスよ働いていた頃はちゃんと自分の欲望はコントロール出来てたわ」
「でもそれって・・・妊娠のせいじゃない? 」
「あなたも生まれたら私の言っていたことが分かるわ」