テラーノベル
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リハーサルが終わった深夜。誰もいなくなった楽屋に、翔太は忘れ物を取りに戻った。 「……はぁ」 一人になると、どうしてもため息が出る。涼太に「忘れて」と言ってから数日。表面上は元通りの幼馴染に戻ったけれど、胸の奥には冷たい風が吹き抜けたままだった。
「……翔太」
背後から聞こえた、凛とした声。 振り返ると、そこには帰ったはずの涼太が立っていた。その瞳は、いつもの穏やかなものとは違い、どこか熱を帯びている。
「……涼太? どうしたんだよ、忘れ物か?」
努めて明るく振る舞おうとする翔太。でも、涼太は一歩、また一歩と距離を詰めてくる。翔太が後ずさりし、壁に背中がついたところで、涼太がその両脇に手をついた。
「……ちょ、何だよ。近いって……」
「忘れて、なんて。勝手なこと言わないでよ」
涼太の声が微かに震えている。翔太は息を呑んだ。
「……お前のために言ったんだろ。気まずい思いさせたくねーし、お前が困るなら、俺の気持ちなんて……」
「俺が困るのは、翔太が俺の前で無理して笑ってることだよ」
涼太が翔太の頬に、そっと手を添える。その熱に、翔太の心臓が跳ねた。
「翔太に言われて、やっと気づいたんだ。ずっと隣にいるのが当たり前すぎて、失うのが怖くて……自分の気持ちに蓋をしてただけだって」
涼太の顔が、ゆっくりと近づいてくる。
「……俺も、翔太が好き。幼馴染じゃなくて、一人の男として。……愛してる」
「……っ、うそ、だろ……?」
翔太の瞳から、堪えていた涙が一粒こぼれ落ちた。 次の瞬間、重なった唇は、これまでの「幼馴染」という境界線を鮮やかに塗り替えていく。 それは、翔太がずっと夢に見ていた、でも決して手が届かないと思っていた、熱くて優しい「本物」のキスだった。
「……忘れてなんて、二度と言わせないから」
鼻先を合わせた距離で、涼太がいたずらっぽく、でも最高に愛おしそうに微笑んだ。 江戸川で始まった二人の物語が、今、新しい一歩を踏み出した瞬間だった。
ーーー君が笑うと、胸が熱い。ーーー
これまで感じていた痛みが嘘のように、翔太の心は心地よい熱に満たされていった。
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舘様痩せすぎ、、
まじで心配すぎる…
これ、明日分です
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あーさいこう!!!
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