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ヒスイ「はぁ゙…はぁ゙…!」
長い長い廊下をただ走り続けた
呼吸は乱れて体の痛みはさらに増すばかり
体の限界は近い
それなのに
ただあの二人に『会いたい』という感情だけで
体が勝手に動く
ヒスイ「あとッ…ちょっとで出口だわッ…タッタッタ!」
憎悪も何も今は感じない
ただ走ることだけに専念した
ヒスイ「はぁ゙ッ…!はぁ゙ッ…!」
ヒスイ「ッ!!」
まるで天国の扉のように出口が見えた
思いっきり手を伸ばした
この扉を開ければもしかしたら…という希望を抱いて
馬鹿な妄想をしているのも分かっている
だけど…
今だけは夢を見たかった
ヒスイ「(これでッ…!」
ヒスイ「ッッ!!!!」
ヒスイ「ぁ゙あぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙あぁ゙ぁ゙あッッ!ガクッ」
まるで足に悪魔が天国に行かせまいとしがみつくように
光は闇へと変わった
ハイル「逃げれると思ったのか?ヒスイよ、カツカツ…」
そこには
忌々しい人物が優雅にこちらへ歩いてきた
ヒスイ「ハイルッ…!グッ…!」
射抜かれた肩を必死で抑えた
痛くないと自分に言い聞かせて
ヒスイ「一体ッ…何が目的なのッ…?」
ヒスイ「名誉ッ?富ッ?それともッ…」
ハイル「ふむ…虐殺…か…」
ハイル「確かに、そうとも言える」
ハイル「だが違う」
ハイル「私は貴様らを殺し、大いなる権力者のみだけが生き残る世界にすると決めた」
ハイル「強気者はこれからもさらなる高みへ、弱気者はそれ以上下がるかそのままかだけの話ならな」
ヒスイ「つまりッ…街人の人も私もッ…その踏み台に過ぎないですってッ…?」
ハイル「あぁ、そういうことだ」
ヒスイ「そんなッ…強者だけの世界ができてはいけないわッ…」
ヒスイ「弱気者を守りッ…光を与えなければッ…」
ヒスイ「この世は一生悪夢から目が覚めることはないのよッ!!」
最後の力を足に注ぎ込んだ
彼らに…いや…
わたしの愛しき人々に合うために
ヒスイ「ダッ!」
ヒスイ「ガチャ!」
ハイル「バンッ!」
カキンッ!
ハイル「チッ!」
ハイル「汚れた血筋め…ボソッ…」
ヒスイ「タッタッ!(急げッ…もっと走れッ…!」
ヒスイ「トトッ!ローアンッ!」
ヒスイ「居るなら返事をして頂戴ッ!タッタッ!」
賑やかな街は
家が崩れ子供や大人が下敷きになり
血と武器の海ができでいた
向こうの方では銃声音と爆撃音が響き渡っている
それでも呼び続けた
ヒスイ「タッタッタ!」
ヒスイ「ぅ゙ぐッ…!ゲホッゴホッ…」
ヒスイ「スッ…」
ヒスイ「もうすぐッ…死ぬのねッ…グッ…!」
ヒスイ「いえッ…ローアン達に会えるまで死ねないッ!」
ヒスイ「急いで探さないとッ…!クルッ…」
ガサッ…
ヒスイ「バッ!」
ヒスイ「ここはッ…」
そこはハナシノブが広がる花畑
家族3人で初めてお花見をしたとこだ
私は猫に招かれたかのようにそちらへ吸い寄せられた
ヒスイ「ここはまだ敵が来てないのねッ…ホッ…」
その瞬間だった
上を見上げた時に
膝から崩れ落ちた
見たくないものを
信じたくない真実を
ヒスイ「ぁ゙ッ…あぁ゙ッ…ズルッ…」
ヒスイ「そんなッ…!ポロ」
トト「……」
ローアン「……」
そして私は変わってしまった
ハイル「撃て」
一度死んで
一度悲しみを知って
憎しみも知って…
ヒスイ「生かしてなんて頼んでないわッ…グシャッ!」
−−−「そうだね、君は望んでない」
ヒスイ「生き返らせるならッ…どうしてあの二人をッ…」
−−−「だって俺には彼らと何の関わりもないから」
−−−「君はさっき俺と親しく話した」
−−−「けどあの二人は違う」
−−−「赤の他人だ」
ヒスイ「じゃあッ…貴女がもし私を思うならッ…」
−−−「……君が…」
−−−『ぴくとニコ』
−−−『私は貴方の立派な弟子に____』
−−−「どことなく俺の教え子に似ていたから…かな…ボソッ」
ヒスイ「…貴方の事情を言われてもッ…知らないわよッ…ツー」
−−−「でも君はもう生きてしまった」
−−−「それは変わりないこと」
−−−「君自体の体がもともと弱いからそこまで長生きはできないけど…」
−−−「これで君は…」
ヒスイ「キランッ…ツー…」
目は星のスパークのように光っていた
美しき最恐の女神誕生
そして
NEXT⇛♡3300
♡ほちぃです~…
出すの遅くなってスイマセン…