ガヤガヤ…
tn「随分人が多いなぁ…ボソッ」
gr「各国のトップが集まるからなぁ…その上…チラ」
gr「この国の総統はなんせ人脈が様々…」
gr「それも…1人の秘書のおかげという噂も聞くがな…」
os「あの人だったら厄介めう~…」
tn「グッ…!」
多くの貴族や豪族で賑わうこの場所は
ハウス国領土の本部
いわば、敵の縄張り
だが、幹部は1人もおらず
居るのは、公表されていない秘書のみ
昔は幹部も6人いたらしいが
裏切りを重ね総統自らの手で殺したとかいう噂が流れている
そしてその秘書は謎深い人物らしく
コードネームも性別もなにも公表されていない
だが…
国民と総統のみがそれを知っているらしく
国の法律でも決められるほど
その者の情報は極秘とされているらしい
gr「そんな情報を聞けば…ますます彼女と思うしかなくなるな…」
tn「俺はもう一度…会えるならそれでいいねんッ…」
ht「でもな~…うちの脅威でも刃が立たない敵だからね~…」
os「戦うっていうのは避けたいめぅ~」
gr「今回は争いごとをしに来たわけじゃない」
gr「ヒスイ奪還作戦のための潜入調査をしてるだけだ」
sho『グルちゃぁ゙~ん!もう俺大先生とのペア嫌やねんけどぉ゙!』
ht「どうしたの?」
sho『大先生がまた女弄んでんねんッ!』
ht「大ちゃん????」
ut『仕方ないね~ん!ほら~…僕顔ええからさ♡』
ht「お顔殴っちゃうぞ♡」
ut『ごめんやん…』
os「茶番は程々にしぃや~」
os「そろそろ…チラ」
もぶ「お!総統殿ではございませんか!!」
gr「お出ましか…ボソッ」
その姿は精霊族特有のオーラ
凛とした姿は誰もが見惚れるであろう
ハウス国総統…
pk「お久しぶりです、ヨハネスさんニコ」
gr「(流石は精霊族、ハウス家の末裔…」
gr「これほどの人脈が多かったとは…ボソッ…」
そして…
−−−「カツカツ…」
今の今まで顔も何も出さずにいた
噂ではその姿は神にも等しいと言われる程の美を放つ
『神の子』といわれる者
pk「エスコートしようか?クスッw」
−−−「あら、年上をからかうのはやめてほしいわ」
pk「俺のほうが一応歳上なんだけどねw」
−−−「あら、そうだったわね…クスッw」
奥の瞳は真実を秘めて
人々に美しく醜い嘘を映す
もぶ「まあ…なんて美しいの…」
もぶ「まるでこの世のものとは思えんぞ…コソッ」
ht「やっぱりッ…」
os「……ジトッ…」
上品で優雅でどことなくミステリアスな女性
高貴な衣服が目立つのよりも
彼女の存在が何よりも眩しい
その名は…
gr「やはりお前か…」
−−−「~~~ニコ」
gr「ヒスイ…」
tn「ぁッ…しッ…師匠ッ…ボソッ」
pk「チラ…」
tn「!!」
pk「ニコ…」
pk「”失せろ、俺とヒスイの邪魔をするな”パクパク」
tn「はッ…?」
pk「”お前がいるからヒスイはお前を殺せない”」
pk「”本来ならもっと長生きができるはずなのに”」
tn「(なんだッ…?これは俺にしか聞こえてないんかッ?」
tn「ゾワッ!」
ヒスイ「……あら?」
gr「?」
ヒスイ「我々国の皆様じゃありませんことニコ」
os「(まさか何かの罠かッ…?!」
ヒスイ「こんばんはニコ」
ヒスイ「私はハウス国の令嬢という肩書で参加させていただいてもらっています、ヒスイと申しますニコ」
ヒスイ「以後お見知りおきを…」
os「これはこれは!美しいご令嬢だ…ニコ(こっちもその手には慣れとんねん…」
ヒスイ「あら、ご冗談がお上手ですこと…フフッw」
ht「(流石マンちゃんの交渉術…!こらならなんとか…」
ht「?トントン」
tn「……ッ」
違う…
こんな再会を望んだんじゃない
何で…何でそんなに…
初めてみたいに喋るのッ…?
やめてくれよッ…
お願いだ…お願いだから…
ヒスイ「そちらの方もこんばんはニコ…」
お願いッ…その口を今だけはどうか閉じてッ…
俺の心が砕けそうやッ…
だからッ…
tn「ブワッ!」
聞きたくなかった
師匠の口から
他人のように言われる言葉を
ヒスイ「不束者ですが…よろしくお願いしますわ」
このときだったろうか
俺の感情が乱れたのは
憂炎「君はきっと今地獄を見ているな」
憂炎「愛してたものから…愛されていたものから”他人”のように接されるのだから」
憂炎「だが…ここで精神を見出しては意味がない」
憂炎「君の計画は…私の希望でもあるのだ」
憂炎「頼むよ…トントン…君がまずはどうにかしてくれないと私は手も足も出ない」
ヒスイ「(あぁ…嫌な感覚だわ」
自分の教え子に…自分の育てた子にこんな態度をとるのが
すごく嫌に思えた
これほど吐き気がする演技は初めてだ
ヒスイ「(私が…この子を拾わなければ…」
幸せな家庭を築いて
普通のお仕事をして
人を殺めることもなく…
ヒスイ「あぁ…」
お久しぶりです
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コメント
2件
凄く面白かったです!