テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
眠狂四郎
1,103
シュメール
260
央雅
13
榎本くもり
10,767
コメント
2件
桜子とシオン…今幸せの絶頂とも言えるね はたして桜子の不安が現実になるのか🥺
読み終えました。第62話、幸せな同棲生活の裏でじわじわと桜子の心を蝕む匿名掲示板の影が不気味で、ラストの「自分のやらかしたこと」というフレーズにゾッとしました。シオンのスパダリっぷりと、夜に一人でスレを覗く桜子の対比が切ない…次が気になります。
こうして二人の同棲生活は始まった、まさに桜子の人生にシオンが関わるようになって、彼女の人生はバラ色に輝き、毎日がとても楽しいものになった
不思議にシオンは「自分は地方出身の田舎者だ」と言いながらも、たちまち桜子よりも、せわしなく街を駆け抜ける、常にせかせかした関西人の文化生活に高速で馴染んでいった
一杯二百円の立ち食いソバを10分でかきこんで、その横のコンビニのコーヒーマシーンで作ったコーヒーを啜りながら左側のエスカレーター(※急ぐ人用)をどんどん駆け足で登って行く
道行く騒がしい外国人観光客にぶつかられても、弾き飛ばす気概もすぐに身に着けた
飲み食いは座ってするものと、のんびりしている桜子からしたらギョッとするような激しい環境にも順応していたし、それでも彼はとても幸せそうだった
毎日その日の初めにはベッドの中で桜子に抱き着いて「行ってきます」のキスをする、そして仕事帰りには両手にスーパーの袋いっぱいに食料を買って来て、桜子の好物を覚え、キッチンに立って二人分の食事を作るのだ
「お給料が安いんだからこれぐらいはしないと、桜子さんに捨てられちゃう」
そう笑う彼はまさに「スーパーダーリン」=「スパダリ」だった
おこずかいが欲しいならあげると言う桜子を「めっ」と睨んで彼は決して受け取らなかったし、毎月家賃も半分渡してくれた、桜子は自分の方が稼いでいるのだからもっと彼に頼って欲しかった
新作の執筆にも取り掛かかり、事務所兼賃貸で借りている3LDKの桜子のマンションの家具も、二人で新しく買って模様替えなどをしているうちに、いつの間にかあの匿名掲示板を少しの間だけ忘れることもできた
あのスレッドは被害妄想気味の危ない人物が書いただけで、何の証拠も無い、取るに足らないものだ、と自らを納得させていたが、それは長続きしなかった、毎晩シオンが寝てから桜子は匿名掲示板を眺める
そしてとうとうあの「美木桜子の盗作について語るスレッド」か開設されて三週間、この投稿に反応した辛辣な声明が三件書き込まれた
―誰だ?こんなスレ作ったの?―
―もしもーし!名誉棄損で訴えられちゃうよ?―
∧∧ / ̄ ̄ ̄ ̄
(,,゚Д゚)<ゴルァ!
⊂ ⊃\____
***| |***
し`J
桜子はここでもひとまず胸を撫でおろした・・・誰が書き込んだか知らないけど、世間はこの話題にあまり興味を示してないし、誰も信じていない、さらに深堀りして調べたい人物が新たに出て来てる気配もない
シオンと天国のような愛を交わした後、彼が寝てから毎晩この作業をした後は、もはや何をするにもすっかり気力が失せていた、ベッドにヨロヨロと戻り、彼に身を寄せて目を閉じる・・・
暫く頭の中で色々と根拠のない考えに苛まれる、そしてこんな試練は無視し続けていれば、いつか終わる・・・そうなったら自分は何事もなかったように、シオンとの生活を続けられるはず・・・
そこでは自分のやらかしたことに勘づく人間は誰もいなくなる・・・
―どうかこれ以上誰もこのスレを見つけませんように・・・―
なぜか桜子は自らの不幸な迷宮に転落しかねない気持ちにさせられた