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ガチャ。
「ただいまー、弟」
そう言うと奥からブルーが出て来た。
「おかえり!兄貴……わぶっ!?」
そう言ったブルーの顔にずいっとバラの花束を押し付ける。
「……バラ?なにこれ……」
「……w。誕生日おめでとう、弟」
ブルーがチラリとカレンダーを確認する。
【8月30日】
「……今日、俺らの誕生日じゃん」
真顔で言った後、数秒黙り
「……なんっっっも、準備してねぇ!!」
と叫んだブルーだった。
「そんな落ち込むなって。俺も帰りにフラワーショップに気付かなかったら忘れてた」
しょぼんとしてジュースを啜るブルーの頭を優しく撫でる。
「……にしてもさぁ……」
ブルーはチラリとレッドを見たかと思うと、イタズラっぽく口角を吊り上げて
「兄貴が花なんて、めっずらしw」
と軽く笑いを含んだ声で呟いた。
レッドは顔を真っ赤にして
「よ、余計な事言ってんじゃねぇ!」
とブルーの頬に渾身の右ストレートを喰らわした。
「……綺麗だったから、つい……」
頬を赤くしてそう呟くように言ったレッドに少しイタズラ心が芽生えたブルーはこう、問うてみた。
「兄貴、7本のバラの花言葉って知ってるか?」
「7本のバラ?知らねぇな……」
ブルーはニヤッと笑う。元より花には大して興味は無いが何故かこれだけは覚えていた。
「7本のバラの花言葉はな……【ひそやかな愛】」
「へぇ……そんな意味が……っ!?」
そこまで言い掛けてレッドはせっかく赤みが引いて来た頬を再び真っ赤にした。
「ははっ。兄貴、やっと気付いたか?」
「……7本のバラを送ったって事は……」
「……兄貴は俺に告白したも同然だなw」
「あ”あ”あ”あ”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”!!」
まるで世界の終わりに直面したかのような絶望の声を上げたレッドにブルーは思わず大爆笑してしまった。
「そんな絶望すんなってw」
先程とは立場が逆転し、現在はブルーがレッドを慰めていた。
「……それに、ちょっと嬉しかった」
「え……?」
レッドが顔を上げる。ブルーは微かに頬を赤らめて、
「俺も……兄貴の事……好き、だから……」
と、最後は消え入りそうな声で言った。
レッドがしばらく言葉の意味を理解出来ずに固まっていると
「ご、ごめん……変な事言って……やっぱ今のナシで……」
しかし、言葉の意味を理解したレッドはもう迷いが消えていた。
「じゃあ俺達“両思い”だな?w」
意地悪くそう言ったレッドにブルーは顔を真っ赤にし
「あ……兄貴の、ドアホォ!!」
とレッドの顔面をぶん殴った。