テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
___________________________露side
フィンランドから話は聞いていたが…、
フィンランドの様子を見れば話とは比べ物にならない程の胸糞の悪さが垣間見えるのだ。
口の端が切れ、頬は赤く腫れていた。
…多分、服の下には殴られたりした時等に出来た痣も多数あるだろう。
雪の様に白い肌が赤く腫れているのを見ると、胸が締め付けられる様な気分になる。
雪の降る道を歩き始め、5分程度経っただろうか。
俺の家が見えてきた。
電気が点いているため、まだ親父は起きているだろう。
「…ソ連分かってくれるかな」
「…大丈夫、俺が何とか説得する」
「…ごめん、」
フィンランドの声が段々と震えてきていた為、フィンランドの方に目を遣ると、
青空の様な色をした目から涙が溢れていた。
…色々と思い出させてしまっただろうか。
「…す、すまん、まさか泣くなんて思ってなくてな…」
「…人に優しくされたの久しぶりで…、何故か涙出てきただけだから、」
「…そうか、」
とりあえずフィンランドを家に上げ、親父と合わせてみる。
…俺が親父に説得するって言ったんだ。
そのくらいやってみせるさ。
「…お邪魔します、」
「そんな堅苦しくなくていい、リラックスしろ」
「…うん」
リビングへの扉を開く。
親父はいつも通りウォッカの瓶を片手にテレビを見ていた。
「親父、話したいことがある」
「なんだ?」
「…まあ見て分かる通りだ」
そう俺が言うと、親父は一瞬黙った後続けた。
「…お前…フィンランドを嫁に…??」
「ちっっっっげえよ阿呆!!」
「じゃあなんだよ」
「〜〜(略)でフィンランドが生活できねえから暫く此処に居させるって感じだ。」
「その元恋人は大丈夫なのか?」
「…携帯だけ持って逃げてきただけだから…よく分かんない、」
「…なるほどな、まあ良いんじゃないか?」
そう言った後、親父は俺に近寄り、
俺にしか聞こえない様な声量でこう言った。
【まあ俺達にとって都合も良いしな、笑】
【…ああ、そうだな。】