コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
翌日の朝。
昨日の事もあってか、いつもより早く目が覚めた。
不安と期待の混ざった気持ちで、洗面所へ行く。
その足取りはいつもより重い気がした。
洗面所に着き、鏡を見る。
「っ…」
駄目だ。昨日と何も変わらない。
そう思って、リビングへ戻ろうとした時_
ピカッ
何かが光った。いや、鏡が光った。
もう一度、鏡を見てみると_
己の心に灯るべし光。
友情の力芽生えた時。
色と共に蘇るだろう。
と、書いてある紙があった。
「光?色?」
「どういう事や…」
ペリッ
紙を剥がし、捨てようとしたら。
喜び溢れ
怒り飛び出し
哀しみ堪えられず
楽しさ共に
愛する者失い。
枯れ果てた心に。
色を蘇らせ、
最底辺から手を伸ばせ。
と、裏に書いてあった。
捨ててはいけない気がして、ポケットに入れた。
登校中は、紙のことで頭がいっぱいだった。
ピラ
「己の心に灯るべし光…」
「友情の力芽生えた時…」
「色と共に蘇るだろう…」
「呪文…?」
「…色って」
「鏡の中の私の事…?」
「喜び溢れ、怒り飛び出し、」
「哀しみ堪えられず、楽しさ共に…」
「愛する者失い、枯れ果てた心に、」
「色を蘇らせ、最底辺から手を伸ばせ…」
「意味わかんない…!」
「心に灯る光が大切なの?」
「あー!」
「腹立つー!」
「まじで何やねん!」
私は紙をポケットにしまい、学校へと走り出した。