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才能
才能が欲しかった。物語を紡ぐ才能、絵を描く才能。人を笑わせる才能や音楽を奏でる才能。私はずっと、人より長けているものが欲しかった。
_”努力は必ず報われる”
そんなことを言っているひとたちはきっと、報われず無駄になる努力があることを知らない。勝手に期待して、勝手に落胆される。そんな現実が嫌いだった。それでも現実は私を救ってくれたりはしない。神様などいるのだろうか。もしいるなら、私に人より優れているもののひとつくらい、与えてはくれないのだろうか。きっと、望んで貰うようなものではない。そんなこと、わかりきっているはずなのに欲しいと思ってしまうのは私が愚かなのだろう。
現実
深夜一時。唐突に小説を書きたくなった。自分が感じていることを誰かに知ってほしかった。分かってほしかった。共感してほしかった。私だけじゃないと、ひとりじゃないと、思いたかった。これはただの自分語りにすぎない。こんなものを読んだところで、読者には何も与えることができない。でも。だけど。たまには自分の気持ちを押し殺さずにさらけ出さないと心が死んでしまう。そう思った。だから、聞いてほしい。十六歳の私が紡ぐ、私の物語を。