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#AI共同作品
猫の小判
250
らむね
181
#文スト
翠
105
「敦君、君にちょっと頼まれて欲しいことがあるんだけど、できるかい?」
和やかな微笑みは、此の人の心情とはまるで正反対のように思える。
「なんでしょうか、“太宰さん”。」
「いやぁ、実はね?お使いついでにちょっかいをかけに行って欲しいんだよ。ほら、森さんに頼まれていたでしょう?お使い。」
「懸賞首…ですか。」
「そうそう。あれのついでにさ、私の狗に接触してくれない?」
「!!」
「最悪命さえ奪わなければなんだってしていいよ。あっ、連れて帰るのは駄目ね。迎えに行くのは私だから。」
分かったかい?と付け足すと、一瞬その微笑みをやめて煙草を取り出し、もう一度前を向いた。
その光の灯されていない瞳で、こちらを覗く此の人に、答える言葉など、一つだけだった。
「勿論です。」
…
ーーーーーーーーーーーーーーーー
…
「勿論です。」
そう言った彼を下がらせると、この部屋には自分の吐息と煙草の煙だけが広がった。
「…本当に莫迦だなぁ、中也は。」
そういって、コートの内ポケットから一枚の写真を取り出す。
「この“僕”から逃げられるとでも思ったのかい?時間はかかってしまったが、やっと見つけられたんだ。すぐに飼い主のところに戻してあげるからね。あゝ、やっぱり君にはソチラの世界は似合わない。可哀想な中也、でもそんな君も愛してるよ。絶対に連れ戻してあげるから、一生“僕”の隣だけで息をしていればいい。そうして今度はちゃんと、一緒に死のう。」
その目は狂愛で、憎悪で…それでも非常に寂しげな色をしていた。
コメント
5件
うおおおおおおおお太中になってきたァッァァ!! やっぱり敦がポトマに入ってるのかぁ、なんかbeastみたいで可愛い
第4話、読ませていただきました。太宰さんの「最悪命さえ奪わなければ」という言葉と、最後の独白とのギャップがすごく胸に刺さりました…。あの「光の灯されていない瞳」で敦君を見る描写と、一人になった途端に出てくる中也さんへの執着の温度差が、もう、たまらなくて。同じ人物なのに二面性がちゃんと描かれていて、続きが気になります…!