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夜明け前の海は静寂に包まれていた。しかし、水平線の向こうには数え切れないほどの黒潮軍の艦船が整列しており、彼らの到着を待ち受けているのは新政府軍の海上部隊だった。
黒潮軍の旗艦「黒嵐丸」
「敵艦、確認しました!距離5里!戦闘態勢に入ります!」
黒潮軍の指揮官が声を張り上げる中、雅也と加藤は艦橋に立っていた。
雅也は望遠鏡を覗き込みながら言った。
「向こうも気合入っとるな。見ろや、陣形。」
新政府軍の艦隊は徹底した防衛陣形を敷いていた。数は劣るが、砲撃範囲を最大限に生かす配置で黒潮軍の攻撃を迎え撃つ。
加藤は冷笑を浮かべながら言った。
「そんな小細工、俺らに通じると思っとるんか?」
一方、新政府軍の旗艦では、指揮官たちが緊迫した表情で作戦を練っていた。
「奴らは圧倒的な数で押し寄せてくるが、我々にはこの海域を知り尽くした知識がある。」
「潮の流れを利用し、黒潮軍を分断しろ!」
新政府軍の指揮官、西郷が強い声で命じる。
「この戦いで奴らの進撃を止める。それができなければ、陸地での戦いは避けられん。」
黒潮軍の艦隊が一斉に砲撃を開始。轟音が海を震わせ、砲弾が新政府軍の艦船へ降り注ぐ。
「全艦、前進!敵の防衛線を突破せよ!」
黒嵐丸からの指示を受けた黒潮軍の艦船が勢いよく進軍するが、新政府軍も負けじと反撃。絶妙なタイミングで潮の流れを利用し、黒潮軍の船団を分断しようと試みる。
雅也は甲板に立ちながら叫んだ。
「舵を切れ!潮の流れを読んで、船をうまく操れ!負けるんやないで!」
加藤は「雷鳴砲」を構え、敵艦の一つを狙った。
「派手にぶちかますか…。これが異能の力や!」
轟音とともに放たれた雷鳴砲は、新政府軍の一隻を一撃で粉砕。海上に爆炎が立ち上がる。