テラーノベル

テラーノベル

テレビCM放送中!!
テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

bubble  〜バブル〜

一覧ページ

「bubble  〜バブル〜」のメインビジュアル

bubble 〜バブル〜

5 - 第5話

♥

29

2022年08月11日

シェアするシェアする
報告する

「瑠衣と渚、帰りまーす!お疲れ様です〜」

「わぁ、もうそんな時間!?おつかれ、バイバイ〜!」

「じゃあね〜!、、、あっ、これ、おつまみだけど食いながら帰んなよ!お腹空いてるでしょ?」

同期の結奈が、おつまみのピーナッツをくれた

「ありがとう、結奈」

すると、横から瑠衣が笑いながら注意した

「ありがとうじゃないでしょ渚〜。結奈、また盗んだの〜?」

「え、えへへへ、、、」

微笑ましいやり取りに、みんなが笑顔になる

綺羅榴さんも、ふんわりと優しい笑みを浮かべていた


『えっ!?綺羅榴さん、結婚するんですか!?お、おめでとうございます!』

綺羅榴さんは恥ずかしそうに笑った

『うふふ。ありがとう。みんなには内緒よ?、、、それでね、もうお金の心配はいらないから、今日でお仕事は辞めようと思っているの』

『そ、そんな、、、』

『何落ち込んでんのよ〜!たまに客としてお店にお邪魔するわ。、、、だからね』

『?』

『それまでは、、、いいえ、ずーっと、ここで、東京で幸せに暮らすのよ。人間はみんな、幸せになる権利があるわ。生まれ持った権利よ。それを否定するなんて許されないことなの。あなたの両親は間違っている』

『綺羅榴さん、、、』

堪えていた涙が溢れ出す

『 幸せになってね。先輩としての、最後のお願いよ』

『っ、、、、、、はい!』


私は、数時間前の会話を思い出して、また泣き出してしまった

「???渚ちゃん、、、?」

「大丈夫〜?」

みんなが心配してくれる中、私は深く、深く綺羅榴さんに頭を下げた

「ありがとうございました、、、私を拾ってくれたことも、親身になって話を聞いてくれたことも、幸せになってねって言ってくれたことも、全部、全部嬉しかった、、、」

「渚ちゃん、、、」

「、、、お元気で!」

最後に綺羅榴さんは、私をそっと抱きしめてくれた

瑠衣は、優しい目つきで私を見守ってくれていた

私は、拭いきれない涙を残したままお店を出た

画像

bubble 〜バブル〜

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

29

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚