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それから後日。
ウチはまた、同じバス停に立ってた。
理由?
別にないし。
時間と予定が、たまたま被っただけ。マジで。
スマホは今日は元気。
でも画面見る気もしなくて、ぼーっと前見る。
夜風ちょい冷た。無理。
バス停の蛍光灯が白くて、足元だけやたら現実。
——来ないっしょ。
さすがに偶然続きすぎ。
とか思った、その瞬間。
バス、来たし。
ドア開いて、乗ろ〜って足出したとき、視界の端に、なんか見覚えあるスーツ入ってきて。
…え。
このシルエット、知ってる。
ぼさぼさの髪。
寝不足オーラ隠せてないクマ。
でも、少しだけ薄くなってる。気がする。
「…あ」
声出たの、完全にウチの負け。
向こうも気づいて、「え」みたいな顔して一瞬フリーズ。
からの、ちょっと困った感じでこっち見る。
「この前の…」
「だよね!?てか、同じバスとかウケるんだけど。」
自分で言って、内心(いや縁とか言うなウチ)ってなる。
並んで、バス乗る。
発車。
エンジン音、地味に落ち着くのなんなん。
そういやーー
「ちゃんと、寝てる?」
オチ”一瞬きょとんとしてから、ちょっと困った顔。
「…少しだけ。」
「えら。成長してるじゃん。」
そう言うと、オチ”は少し視線を外したまま、控えめにうなずく。
沈黙。
でもさ、変な空気じゃない。
気まずいってより、「同じ空間にたまたまいる人」って感じ。
ウチ、ちょっとだけ声落として言う。
「この前さ、スマホ貸してくれたの、サンキューでした。」
向こう、軽くうなずいて
「いえ」とだけ。
それで終了。
会話、秒。
でも別に、足りないとも思わない。
バスは走る。
外の夜景、前よりうるさく見えない。
また同じバス。
同じ時間帯。
でも今回は、完全な他人ってわけでもない。