続き
⛄BL
💛×💜
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朝、隣から聞こえる安らかな寝息。
カーテンの隙間から零れる柔らかな朝日が、白いシーツを照らす。
その中で、深澤辰哉が静かに眠っていた。
昨日、映画館での俺の事をメンバーに話して、俺の隣に来て。
「 これからも、俺の事よろしくっ 」
って、あんなセリフ言ったくせに。
俺、緊張しすぎて寝たの3時ぐらいだったぞ。
隣で無防備に眠るこいつを見ながら、胸の奥がチクリと痛くなる。
「好き」って、確かに言った。けど、やっぱりまだ、こいつは俺の気持ちに気づいてない。
俺がどれだけふっかを見てるか、どれだけ我慢してきたか…多分、まだ全部伝わってない。
ふっかの指が布団の端をぎゅっと握る。この癖、昔から変わんない。
眠りが浅くなると出るやつ。
俺はそっと自分の布団をめくって、ふっかの体を寄せた。
「…おはよ、ふっか。」
「ん、照…?」
ふっかが目を擦りながら、少しだけ首を伸ばしてこっちを見た。
「照…昨日ちゃんと寝た?」
「クマ酷いよ」
「あ、いや……正直、全然(笑」
「心臓バクバクしすぎて眠れなかった」
ふっかはぽかんとした顔で、数秒後ぷっと笑った。
「なにそれ……可愛いかよ!(わら」
「は?」
可愛いのはどっちだって言いたいのを我慢しながら眉を動かすと、ふっかはくすくすと笑いながら言った。
「ごめんごめん(わら」
「俺も実はそんな感じだった」
「嘘つけ。さっきまで爆睡してたじゃん。」
「いやいや、寝るまでに時間がかかっただけな。俺なりに色々考えてたの〜」
そう言って、ふっかは枕に頬を押し付ける。
「照ってさ、なんで急に距離詰めてきたの?」
「…急かな」
「うん。前はもっと避けてたろ」
ふっかの言葉に、一瞬言葉が詰まった。
「避けてた訳じゃないよ」
「うそだ」
「ほんと。……好きすぎて、怖かっただけ。」
ふっかが目を見開いた。
「俺は、昔からお前のこと特別に思ってた」
「それに気付いて、アイドルって立場とか、お前の人懐っこさとか、全部が怖くなった。」
「だから避けた。…情けないね」
それを聞いたふっかは黙りこくって、空気が少しだけ冷たくなる。
「ねぇ、照。」
「ん?」
「……俺の事、ほんとに好き?」
真っ直ぐなその目が、俺の奥を射抜く。
目を逸らさず、真っ直ぐに言った。
「 好きだよ 」
ふっかが、ゆっくりと手を伸ばす。
俺の手に、そっと触れてきた。
「……そっか」
その言葉だけだった。
でも、ふっかの頬が、耳が、ほんのり赤く染ってて。
そのまま俺の布団に潜り込んで俺の胸に顔をうずめてきた。
「なんか…まだ、上手く返せないけど…」
「うん…」
「でもっ、ちゃんと伝えたいって思ってるよ。……俺なりに」
俺はふっかの髪をくしゃっと撫でた。あったかい。
ずっとそばにいて欲しいって思った。
「ふっか」
「ん?」
「今度の休み、温泉行かない?」
「なんで急に?」
「たまにはさ、ちゃんと 恋人 らしいことしたいじゃん」
ふっかがふっと笑った。
「…それ、恋人ってことでいいの?」
「当たり前。」
「お前は俺の彼女だろ?」
目を丸くして、それから嬉しそうに笑う。
「……なら、俺も彼女らしく頑張ってみるよ」
そして、俺らはベットの中でまた少しだけ眠った。
寄り添って、温もりを確かめ合いながら。
これが俺たちのあたらしい朝。少しずつ想いを重ねていく朝だった。
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ネタが切れて、次が温泉旅行に行くってことになってしまった…
そんなことよりも、急にこの連載伸びてますね🥲✨
凄く嬉しいです😭
♡&💬
フォローも待ってます☺️
コメント
1件
わぁーい💛💜 気持ちも伝わってきたようだし 温泉旅行♨つづきのおはなし楽しみです✨