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はい、どうも〜
前回、心酔してるタイプのインドくん書いたじゃないですか
今回も心酔タイプなんですけど、どこまで心酔してるかって気になるよね
例えば死んでとか命令しても聞いてくれるのか
今回はそんな煩悩を書くよ
設定
マゾのインドくんがイギリスに仕えてる
(ほぼ奴隷に近いけどね)
そんなインドくんが死んでと命令される話
自殺描写ありまーす、ご注意を
てことでゴー!
私はある人に仕えてる
でも今回の命令は少し、抵抗がある
「はやく死なないんです?」
縄を前にした自分に拍車をかけるように、主人は言う
分かっているんだ、命令はたくさん聞いてきた
犬の真似をしたり、夜のご相手をさせてもらったり…そんな命令は聞けた
楽しかったから
でも、これは違う
「あなた、首絞め好きでしょう?だから縄にしたんですよ。日本さんからもらいました」
そんな声が頭を回る
主人が、自分に死んでもらうためにわざわざ用意したんだ
だから、これを使って死ぬのが、自分の役目
なのに、足は動かない
ただ手も足も震えて、なにもできないんだ
…怖いっ、死にたくないっ
当たり前だ
あんなに痛みが大好きだって死ぬのは別だ
こんな縄が主人のように、自分を楽しめる訳ではない
ただ、冷たく自分を処刑するだけの道具
「…まだです?」
主人は頬杖をして、冷たく言う
「主様は…私のこと、いらないんですか?」
そう聞いてみる
死んでくださいと命令するなら、そうなんだろうと思っていたから
でも、もしかしたら反応を見たいだけで、からかってるんだと、そういう期待が拭えなかった
「…さぁ?どうでしょう」
主人は意地悪く笑って、そう言った
…主人らしい、そう思った
…死んでもいいとまでは行かなかったけど
主人に仕えた最後がこれなら幸せだろうか
でも、私はあなたが好きなのに
…結局は誑かされて、それでおしまい
命令で吹き飛ぶ命だ、そういうものだ
…分かっているんだ、そんなこと
いくら、自分が好きだって思うとも、主人に取ってはただの道具で、どうでもいい存在
自分は、そういうものだ
そうやって思うと、ぼろぼろと涙が溢れてきた
「っ…死にたくないっ、やだぁっ、ひぐ…ぐすっ」
縄を前にして、へたり込んで泣く
泣いたら、なにかが変わるなんてことないのに、そう思ってしまう
すると、主人はこちらに近づいてきた
無言で、頭を撫でてくれる
そのまま、顎を持たれて、少し体を持ち上げられて、キスされる
あったかくて、びっくりした
やがて、離されて立たされる
そして、縄をかけられる
…それだけで察してしまった
グイッと手を引かれて、段差から落ちる
ぎゅっと鈍い音がした
くびがしまる
「ぁ…」
それだけしか言葉は発せなくて、体が力を失ってきた
目の前には、奴隷のあとがある
正直なんとも思わない
もっとのたうち回って苦しむのが筋だろうに
「はぁ…」
手を触って、脈を確認する
やっぱり死んでいる
瞳孔が大きくなった時点でわかってはいたが…
「…逃げれば良かったのに」
そう自分は言った
…あんなやつどうとも思ってないのに
…心なんて無いから、どうとでも思えない
ただ、あいつが恨んでないといいなって
思った
「ごめんなさいね、インド」