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1413/cat sight
ぱちり、ぱちりと、白が弾ける。
なんだろう。例えるなら、甘い炭酸飲料のシュワシュワ感みたいな。
ほぅ、と意図せずため息が零れた。
気持ちがいい。もっと、と強請らずにはいられない。裾を掴む手に力がこもり布に皺がよる。
それを目の端に収め、ふ、と笑う顔が見えた。
何、その目。
「お前のことが可愛くてたまらないって目だけど」
「…あれ、俺、口に出してました?」
「うん。あと、顔にも出てるしな。」
そう指摘されると途端に羞恥に襲われ、掴んでいた裾も乱雑に離し、後ずさった。 ビャッと毛を逆立てた猫みたいなステップだったと思う。
「ふは、猫みたい」
「…にゃー」
満足そうに目が細められた後、不意に伸びてきた大きな分厚い手に撫でられながら逆立っていた毛が段々と萎れていった。
それを敏感に感じ取ったらしく撫でる手が止まる。
「きもちい?」
「…」
だから、俺は猫じゃないのに、何で顎をコショコショするんだ。たしかに気持ちいいけど。
「…続き、しないんですか」
「んー、もう少し猫モードのともを堪能したい」
「…キモ……」
「ははっ、辛辣」
猫モード、だって。くしゃりと顔を器用に歪めて笑うあんたの目尻によった皺の方がよっぽど猫の髭みたいなのに。
「色がね、静かなんです」
「?」
「赤とかオレンジとか。騒がしい色がなくて、静か。」
「…うん?」
「優しくアイしてくれるときは、白くなるんです。シュワって、サイダーみたいに弾ける感じ」
おれは、その瞬間の世界がいちばんすき。
「…よく分かんないけど、ともが幸せならいいや」
「あは、テキトーじゃん」
「バレた?…ね、でも、それって」
もっといっぱい愛していいってこと?
なんて緩みきった顔で聞いてくるから。
「…それを聞くのは野暮じゃない?ゆーき」
返事の代わりに、がぶり、と唇に甘く噛み付いた。
fin.
⚠️本作品のセリフやストーリー、言い回し等の盗作はお止め下さい。
ちょっとお話。
12の件については色々皆様思うところあるでしょうし私自身もあります。ですがその事についてここでとやかく言うつもりはありません。引き続き気まぐれな投稿を続けていく所存です。期待しすぎて勝手に裏切られて辛いのは自分だ、ということを忘れないでいましょうね。
それでは。