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北過去side②
寝れた、、。今まで寝ることが出来なかったのが嘘のようにぐっすりと眠れてしまった。
男「よく寝れたみたいだねぇ。よかったよ。」
まだ眠そうな顔を擦りながらそう言った。
どうして寝れたのだろうか。この人だと安心出来るからだろうか。そんなことを考えながら大学へ向かった。
怖い
そんな感情が頭と心を支配する。1度優しさを知ればもともと辛かったのが余計に辛くなる。冷たい針のような視線がこちらを穴が飽きそうなほど見ている。あと人に会いたい。辛い。助けて、、。
男「ねぇ一緒に帰ろ!」
あ、来てくれた。助けてくれた。俺のヒーローだ。嬉しい、俺だけ見てて欲しい。そこでまたハッとする。俺は一体どうしたのだろう。
男「俺さぁ、ゲイなんだよねぇ〜笑」
昨日と同じくお酒を飲んでいたところ今日はこの男が先に酔ったらしい。いつも以上にテンションが高い。
北「そんなんや。」
男「だから信介と、飲んでると結構やばいんだよねぇ〜」
北「、、ええよ(ボソッ」
男「え、、良いの」
そこで今自分がなんと言ったのか理解した。でもはっきり言って嫌ではなかった。だからいいと言ったのかもしれない。相手の目を見てもう一度その言葉を発した。
ゆっくり後頭部がベットに着いていく。シーツを掴み痛みに耐える。ただ優しく壊れないように扱ってくれる。そんな優しさがとても心地よい。繋がれた幸せが詰まっていく。吐息を漏らし、お互いの体温を噛み締めあった。何度も何度も。
翌朝目を覚ますとそこには誰も居なかった。どこを探しても彼の姿はなかった。机の上にメッセージが置いてあった。
男「ごめん」
ただそれだけだった。自分の何かが全て崩れた気がした。そこからはもうやけくそだった。いい感じの男を捕まえて一緒に寝て。それで体は満たされたから。それだけでよかった、。今思えばなんと浅はかで気持ちが悪いのだろう。だが侑に話したおかげでか少しだけ心も軽くなった気がした。
さぁ、秘密は全て話したぞ。お前はどう出る?
嘲笑うか?それとも嫌悪するか?まぁなんだっていい。もう堕ちる所まで堕ちたのだから。
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