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#幽霊
凛道桜嵐 新
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#日常
がくじゅつてき・あかげ
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わーい
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関東の各家の若い知り合い同士で、和泉さんを助けられないか相談中だ。佐和水香さん(もうすぐ峰水香さん)が「私が頼める中で一番力が強い人なので呼びました」とのことで、九さんもいる。
和泉さんは千歳さんを一番なだめられるキーパーソンということで、心霊業界の若い人間たちも年いった人間たちも、できれば和泉さんを助けたいという意見は一致する。でも妙案が浮かばない。術式の写しを中心に、僕達はさっきからずっと唸っている。
僕は、思いついたことがあって申し出た。
「あの、和束ハルの術式がどうしても解けないなら、術式作動直後に、和泉さんにAEDすれは心臓動いて死なずに済むんじゃ」
割といい案だと思ったんだけど、峰朝日に「それも対策打たれています」と言われた。
「術式の写しを見ましたが、心停止後も縛りがかけられています。AEDでも心臓マッサージでも、再び動くことはないでしょう」
「そんな……」
僕は絶望したが、九さんが言った。
「術式が作動したあとに介入、というのは悪くない案じゃ。それなら付け入る余地はなくもない」
「ほ、本当ですか!?」
「この写しが確かなら、作動後であれば、莫大な量の霊力で術式を焼き切ることはできそうじゃ、そうすれば蘇生可能にはなる」
「そ、それなら!」
僕は色めき立ったが、九さんは苦渋の顔になった。
「しかし、焼き切るには妾の全力を持っても足りぬのじゃ……」
そ、そんな……。
「で、でも、宇迦御魂神さま、前、千歳さんを縛るくらいの力なら貸してくれたんですよね!?」
宇迦御魂神さまは、九さんが使えている穀物の神様で、稲荷神だ。
九さんは苦しい顔のまま言った。
「あの時よりももっと莫大な量がいる、我が主とてそんな力を貸してくれるかわからぬ……」
「そんな……」
九さんは額に手を当てた。
「……妾も、こんな形であの二人の関係を終わらせたくはない。宇迦御魂神さまに懇願する、しかし絶対に力を貸してくれるとはとても言えぬ」
あかりさんが言った。
「お寺の方は詳しくないんですけど、南さやかさんがあちこちあたってくれてるんですよね?」
「妾もさやかに頼まれた、さやかもあの二人をこんな形で終わらせたくないと思っている」
「そうなんですか……」
「……頼むなら早いほうがいい、我が主のところに行って、何日かけてでも頼み込む。さやかにも、霊力を貸してくれる仏を探すように伝えておいてくれ」
和泉さんの術式作動直後に莫大な霊力で術式を焼き切れば、和泉さんを蘇生可能になる、でも莫大な霊力を借りられるかわからない……。
僕は九さんに聞いた。
「その、僕に何かできることはありませんか?」
「……妾とさやかが首尾良くやれるように祈っていてくれ。あと、他に霊力を借りられる当ても探しておいてほしい。お主は目がいいが、お主の霊力では何の足しにもならぬ」
それはそうなんだけども……。
九さんは「我が主を説得するなら早いほうがいい、今から行く」と言って出ていった。
僕たちは、関係各所に今の案を伝えることと、とにかく霊力を貸してくれる人・神・仏を探してくれと頼みまくるのに追われることになった。
コメント
1件
誉くんのAED提案、確かに真っ先に思いつく方法だよね…でも対策済みって言われて絶望する流れ、胸がぎゅっとなった。九さんが「こんな形で終わらせたくない」って言ってくれたのがすごく救いだった。霊力借りられるかどうか、本当に祈るしかないんだね…最後まで諦めないでほしいな🥀