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snowman
涼太「しょ、…翔太、くん??」
翔太「え、俺のこと知ってんの?」
涼太「し、知ってるも何も…」
「人気スターの方が何をなさっていんです?」
翔太「散歩してたら急に襲われたの」
涼太「は、はぁ…」
俺の目の前には俺が推してやまない渡辺翔太が
夢…なわけがねーか
涼太「…てか離してください」
「俺帰るんで」
翔太「だから、お礼ぐらい言わせろって」
涼太「結構です」
翔太「だから!」
涼太「はぁ…貴方みたいな“人間”から感謝されるのなんて100年早いんです」
「だからもういいでしょう」
翔太「…ふっ…笑笑 ふははっ!笑」
涼太「…なんです?」
翔太「いや笑 お前おもろいな?笑」
「完璧人間とでも言いたいのか?そんなのこの世のどこにもいねーよ、誰だって欠点ってもんはあるんだから」
涼太「はぁ…」
翔太「ね、名前は?」
涼太「…宮舘涼太です」
翔太「涼太ね覚えた」
「また見つけてやる、待ってろよ?」
涼太「また見つける…?」
翔太「さっきはありがとな笑」
「またなっ!」
涼太「…俺の推し……やばいやつかも?」
『女性だろうが男性だろうが孕ませてしまったら犯罪に問われますよ』
この言葉が気になる人も多いだろう
これは、言葉の通り
男性でも子を身ごもることができる世の中この世界のせいで俺は辛い思いをした
だからだろう、性格も、態度も、言葉も暗くきつくなったのは
実家に帰ることができないのもこれが関係している
涼太『父さんなにぃ?』
父『涼太!今日はお前の結婚相手を連れてきたんだ、挨拶しなさい』
涼太『……え?』
『はじめまして?ニヤ…』
涼太『ゾワッ………どう…いう、こと……?』
涼太『あ”ぁ”…!やらぁッッ!やめ、…やめてっ!!///はん”ッッ…!!』
『ふふっ笑…可愛いね?早く“俺の子”の顔を見せて…?♡』
涼太『ぃぁ”ぁ”ぁ ッッ!!?//おぐっ…!おぐり”ゃめなの”ぉ”…!!あ”ぁ”ッッ…!?♡…………』
涼太「っ!……思い出すな…思い出すな」
その時、俺は妊娠してしまい“この身体”になってしまった
男性の妊娠は女性と少し違う
“一度妊娠してしまうと妊娠しやすい身体になる”
というもの
だから目をつけられないため、必要な時以外顔なんて見せない
身ごもった子には申し訳なかったが、俺は降ろす選択をした
望まない相手、無理やりにやられ妊娠、
どうしても俺は気持ち悪くトラウマになってしまった
だから人との関わり方も分からなくなっている
…このままじゃダメなのに……
涼太「あ、チケット…当たった」
『また見つけてやる、待ってろよ?』
涼太「…まさかね……?」
ライブ当日、俺はある程度の格好をした
パーカーではなくそれなりにキチッとしたシャツにフルメイク、クマも隠して
ペンラとぬいぐるみもつけて…よし
涼太「行ってきます…」
会場につき、展示物を見る
涼太「アクリルスタンド…でか」
涼太「…まだグッズいっぱいある」
「……内輪買おうかな…?」
会場入りの時間、俺は列に並びドームに入る
涼太「俺の席…わっアリーナじゃん…」
スッ
時間まで座る
ほとんどの人が2人以上で来ているため色々な話し声が聞こえてくる
俺は一人だから暇つぶしに翔太くんのインスタの写真を見る
涼太「…肌綺麗‥」
俺も頑張ったらまた綺麗になる?
…むりか、まずストレスから抜け出さないとダメなんだろうな
パッ
涼太「あ、始まる……」
ライブが始まり、会場が一気に盛り上がる
凄い歓声が飛び散る 耳が痛いほど…
メンバーが続々と出てくる
あ、翔太くん出てきたアリーナって結構近いんだな…ペンラ、ふってみるか
フリフリッ…
翔太『…!ニコッ』
涼太「っ!」
今目あった?…横の人か勘違い勘違い…
その後も何度か目が合ったような気がしたが横の女性が騒いでいるので俺ではないようだ
まぁ近いと言っても見づらいからな
『また見つけてやる』って言葉嘘なんだろ
ライブも後半戦、今はサインボールを投げている時間メンバーはふざけながらもいろんな人に投げている
翔太くんも楽しそうにボールを投げている
でも、何か様子が変…ボールに何か書いてるのか?
涼太「?」
あ、こっち近づいてきた
翔太『…ニコッ』
うわ、ちか…じゃなくて真ん前じゃん
涼太「え……?」
翔太『ニコッ…終わったあと外で待っててね?』
スッ(渡
涼太「へ…は、…え??//」
翔太『ふふっ!』 ブンブンッ!(手振
耳元で話しかけられ、手渡されたボールには
『絶対待っててよ?』と書かれている
両隣の女性は悲鳴に近い声を上げていて、うるさいはずなのに、今はそれどころじゃない
涼太「…ボッ!///」
俺は今、顔が真っ赤だろう
コメント
2件
珍しくしょっぴー甘い、、!