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〜あらすじ〜
病室の外からのぞいていた影
――その正体は「そらねこ」という小さな男の子。
緊張して声をかけられなかっただけ、という彼の言葉に、思わず笑いが生まれる。
けれど、翔の胸には拭えない違和感が残っていた。
第7話 本編 「正体の裏側」
翌日。またドアから変な気配を感じた。
「……おい、今ドアのとこに誰かおったやろ」
俺は布団から身を起こして、隣のkamomeに小声で言った。
「うん、確かに。目ぇ合ったと思ったら、逃げてったよな」
「怪しいで……。この病院、スパイでもおるんちゃうか?」
俺が真顔で言うと、kamomeが即ツッコミを入れてきた。
「いやいや!病院にスパイとか意味わかんねえから!」
わざと深刻そうに唇を引き結んでみせると、kamomeの顔がどんどん引きつっていく。
「ほんまやって。俺らが同じ病室なんも……黒幕が仕組んだんや」
「やめろ!余計怖ぇから!」
いやwガチで怖がっとるw
kamomeの裏返った声が響いて、思わず笑いそうになった。
そのとき。
ドアが、ゆっくり開いた。
「……あの、すみません」
入ってきたのは、俺らより年下に見える少年やった。
透明感のある水色の髪で、目が大きくて、やけに緊張しとる。
両手をぎゅっと胸の前で握って、蚊の鳴くような声で言った。
「ぼ、僕……そらねこっていいます……」
「そらねこ?」kamomeが復唱する。
「はい……。翔さんとkamomeさんに挨拶したくて……でも、緊張して……。なかなか声をかけられなくて……」
「……それで廊下でガン見してたんか」俺が思わず言うと、
「ひぃっ、ごめんなさいっ!」
って、両手をブンブン振って慌てるんや。
それがまた可笑しくてな。
kamomeは堪えきれんみたいに笑っとるし、俺も口角が勝手に上がる。
「いやいや、そんな慌てなくていいって」
kamomeが笑いながら言うと、そらねこはさらに赤くなった。
そして、小声で。
「……だって、サムライ翔さんとkamomeさん……かっこよくて……。僕、どうしても話してみたかったんです」
「……かっこよくて?」
俺はわざと大げさに反応してやった。
「おいかもめん!聞いたか!かっこいいってや!」
「はいはい、どうせ緊張のせいで口が滑っただけだろ」
「ちゃう!これは正真正銘の称賛や!そらねこ、間違いないな?」
「は、はい!ほんとです!」
「ふっ……ついに俺の時代が来たわ」
「いや来ねえから!」
kamomeが即ツッコミを入れる。
その瞬間、病室は笑い声でいっぱいになった。
――けどな。
笑いながらも、胸の奥で引っかかりが消えんかった。
(……なんでコイツ、ここにおるんや?)
病室に勝手に入れるわけやない。
許可もなしにここに現れるなんて、おかしい。
――誰かが仕組んどる。
笑いの裏で、そんな考えが頭から離れんかった。
今回のお話はここまで!
ちょっとこの画像見てほしくて…。
この「五億回の動きの向こうに。」のエピソード一覧(?)
なのですが、
第三話はいいね8なのに閲覧数0
だし、第二話はいいね33なのに閲覧数2だし…。
一体どういうことなんでしょうか…。分かる方いたら教えてほしいです!
なんか閲覧数のとこバグってるんで見てくれた方は一度いいねを押して頂けると幸いです!