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【能力者名】神街リリア
【能力名】骸骨楽団とリリア
《タイプ:友好型》
【能力】 複数の骸骨を召還し使役する能力。
【以下、細菌達の記録】
次の体育祭競技はダンス対決であった。
ダンスの衣装は最近恋原表裏一体の母、ファッションモデルの恋原月美がプロデュースし、芸術家の恋原積木がデザインし、米津学園手芸クラブの能力者達が作った最高に可愛いチアガールの衣装であった。
ロカ先生チームはロカ先生と秘密裏警羅、そしてシリアスブレイカーがチアガールの衣装を着て登場した。
198cmあるロカ先生のたわわな巨乳と バキバキに割れた腹筋、鍛えぬかれ磨きあげられた肉体。 そして傷だらけの身体が露になった。
ロカ先生は心の中で
(この年でこういう可愛い服着るのはちょっと恥ずいわね……。)
と、若干照れていた。
一方、秘密裏警羅は大きすぎず小さすぎない程よいサイズの美乳にややひきしまった腹筋、 これでもかというほど太くて白い太ももを晒しながらキリッとした顔をしていた。
(ロカ先生とおんなじ衣装!!!嬉しい!!!)
ロカ先生ガチ勢の秘密裏警羅はキリッとした
顔をしながらそんなことを考えていた。
秘密裏警羅は口裏痛見やシリアスブレイカーと同じタイプのアホの子であった。
チアリーダー姿のシリアスブレイカーは…….なんていうかものすごくむさくるしかった。
「シリアーーーッス!!!!!!!」
と決めポーズをしながら雄叫びをあげていた。
ロカ先生達のチア衣装に会場は沸いた!!!!
「ロカ先生かっこいいーー!!!警羅ちゃんもかわいいよーーー!!!!!」
と黄色い歓声をあげるロカ派の女子生徒達。
「えっっっろ!!!!えっっっ…..るぉ!!!!????」
と言った具合に語彙力を失った一部の男子生徒達。
「シリアスブレイカー様のチアリーダー姿!!???撮らなきゃ。」
スマホで大量にシリアスブレイカーの写真を撮る栗毛色あるは。
米津学園唯一の吹奏楽部員(非公式)、
神街リリアは能力で楽器を持った骸骨達を召還し 音楽を奏で始めた。
壮大な音楽に合わせてロカ先生達は
演武を披露した。
ロカ先生と秘密裏警羅による組み手。
それはとても激しく、美しい舞いだった。
応援席が固唾を飲んでロカ先生達を見守っていた。
音楽がより激しくなった。
「《秘密警察》!!!」
警羅がそう叫ぶとどこからともなく
警棒と大きな手錠が出てきた。
警羅はそれをものすごいスピードで動かしながら素早く正確にロカ先生を攻撃し続けた。
ロカ先生はそれを舞うように避けて捌いて躱し続けた。
時折謎のロボットダンスをするシリアスブレイカー。
果たして彼は必要なのだろうか？
「武…….というよりは舞、まるで舞踊だな。しかし何故シリアスブレイカー先輩を
……?」
応援席にいた男子生徒の一人が首を傾げた。
「シ…..シリアスブレイカーさまぁ!!!!」
栗毛色あるはは息を荒げながらひたすら
シリアスブレイカーの写真を撮っていた。
(秘密裏警羅、とてつもない実力者ネ…..。
警察っぽいことなら大体なんでも出来る能力《秘密警察》。
ロカ先生の大ファンでロカ先生の《エンプレス•ディスコ》を喰らうためにわざとカンニングしたって噂らしいけど…..とにかく厄介な敵アル。)
ロカ先生達の演武を見ながら転々は敵戦力の実力を冷静に分析していた。そして
(まぁそれでも、作戦に支障はないネ。)
と心の中で不敵に笑った。
こうしてロカ先生達による壮大な演武が終わった。
応援席はものすごい拍手を送った。
(さて、お手並み拝見ね。)
少し汗をかきながらロカ先生はおねえちゃんチームのダンスを待った。
おねえちゃんチームのダンスメンバーが現れると応援席からものすごい歓声が上がった。
おねえちゃんチームのリーダー、圧倒的おねぇちゃん力で生徒達からものすごい支持を
集める姉ヶ崎茜色。
かしこいかわいい転々ちゃん。
自他ともに認める美少女恋原表裏一体。
そして恋原表裏一体の《裏表ラバーズ》で
ツインテールの女の子になった妖怪沢どろりがチア衣装で現れたのだ。
美少女4人のチアリーディング姿に会場は
沸いた。とてつもなく沸いた。
「なんで僕まで…….。」
顔を真っ赤にしスカートを抑えながら妖怪沢どろりが言った。
「おねえちゃんに頼まれたんだもん☆これも
《ボランティア活動》の一環だよー。」
にやっとしながら表裏一体が言った。
「アイヤー!!この服めっちゃ可愛いアルー!!
おねえちゃんにも着せたいネーー!!!」
ぴょんぴょん飛び跳ねながら転々ちゃんは
言った。
転々の双子の姉、独絵三十九秒は
(早く帰って勉強したいなー。)
と思いながら転々を見ていた。
米津学園の軽音楽部のメンバーが軽快な音楽を奏でた。
ベースはなんと1000円で雇われた海街心蔵である。
海街は中学の時は軽音楽部だった。
海街のベースの腕前はプロ並である。
(相変わらずベース上手いなぁ、海街君。)
能面組子はそう思いながら友達の表裏一体達を応援した。
おねえちゃんチームの4人はキレｯキレのチアダンスを踊った。
おねえちゃんは他のメンバーと比べてあんまり踊りは上手くなかったがそれを補って余りある愛嬌と可愛さがあった。
「おねぇちゃーーーん!!!!!!」
と女子達の黄色い歓声が上がった。
「あねっ!!??姉ヶ崎せんぱっ……..。」
口裏痛見は姉ヶ崎のあまりの可愛さに顔を
真っ赤にしながら立ったまま気絶した。
「あれっ!!??おねえちゃん写真に映らないなんでぇ？？」
姉ヶ崎茜色を撮ろうとした女子生徒が驚きの声をあげた。
「おねぇちゃん人気者だから多分厄介ファンの能力者の仕業だよー。」
女子生徒の一人がそう言いながら麦茶を飲んだ。
転々と表裏一体はどちらも甲乙つけがたいほどダンスが上手かった。
ダンスのキレの良さと振り付けの正確さは転々が、人を魅せる動きと言う点では
表裏一体に軍配が上がった。
「はぁぁ可愛いわぁ可愛いわよ表裏一体ーー
ぶっちゅーぶちゅぶちゅぶちゅーーー!!!!!!」
表裏一体を応援しに来た表裏一体の母、恋原月美は日傘を差し、涎を垂らしながら大量に愛娘の写真を撮った。
「かわいすぎるかわいすぎるよぉマイエンジェル表裏一体ー!!!ミッ ….ミッ….!!?ｯｯミケランジェロォォォ …….!!!!!」
表裏一体を応援しにきた表裏一体の父恋原積木は仰け反りながらそう叫んだ。
どろりは能力《独りんぼエンヴィー》で
突然消えたり現れたりしながらコミカルな
ダンスで 会場を盛り上げた。
「オーーッホッホッホ!!!!!庶民にしては
やるじゃないどろりぃぃ!!!!」
姉のジェヘナ•グラシーとその夫とともに
米津学園の体育祭を見に来たシビュラ•グラシーは高笑いしながらどろりを褒め称えた。
「いいぞぉーー!!!表裏一体達ーー!!!」
自らの能力《頓珍漢の宴》で酔っ払った
林ちゃんはアクエリアスをがぶ飲みしながら
そう言った。
「わぁ…..皆すごいなぁ…….。」
白雪ちゃんは目を見開いて儚げにそう言った。
(ほんとに腹立たしいわ…..あの天才は。 何でも簡単にやってのけてしまうんだもの。)
転々の双子の姉、独絵三十九秒はそんなことを思いながらじっと転々が楽しそうに踊る様を見ていた。
姉ヶ崎達のダンスが終わって生徒達による投票が行われた。
このダンスバトルの投票結果は姉ヶ崎チームの勝ちであった。
観客と生徒達は両チームに盛大な拍手を送った。
「ぐやしーーーー!!!!」
秘密裏警羅は泣きながらそう言って地面を
バンバン踏んだ。
「良く頑張ったわね警羅さん、シリアスブレイカー君。悪鬼退治でもよろしく頼むわよ。」
ロカ先生はそう言って警羅達を労った。
「はいｯ!!!!《クローバー同盟》だかなんだか知りませんが学園の治安を乱す者は私が皆まとめて粛清しますｯｯ!!!!」
秘密裏警羅は能力《秘密警察》で武装しながらそう言った。
「……あんまりはりきりすぎないことよ。後なるべく怪我人は出さないようにね。」
少し呆れた様子でロカ先生は警羅に言った。
(さて、部活動対抗リレーと昼休憩を挟んだら、いよいよ悪鬼退治ね……。転々さんの作戦はまだ測りかねるけど、こっちにだって奥の手があるわ。なるべく最小限の被害で終わらせなくちゃね。)
ロカ先生はそう思いながらチア衣装から着替えるために更衣室に向かった。
(最後まで読んでくださりありがとうございます。)
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