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「ちょっとちょっと〜」
頭上から声が聞こえ俺は警戒して後ろへ引き下がる。
すると、赤の色で所持品を揃えている男が俺を視界から逃すまいと、屋根から飛び降りてきた。
…色の特徴。きんときさんと似た波動を感じた。
同族のような仲間のような、そんな雰囲気だ。服はもちろん似通っていた。
「…誰ですか」
「そんなに警戒しないでもいいじゃ〜ん?ほら、笑って笑って!」
そう言いながら彼は自分の口角を人差し指でくいっと上げてみせた。
しかし、このタイミングで出てきたということは。
「敵…」
「んぇ?何〜そんなちっちゃい声じゃよく聞こえないんだけど〜」
そんな彼を気に留めている暇はない。早く。早く帰らなければ。
しかし、どうすれば。
どうすれば、敵を**気絶させ、**正面から出ることができるのか?
その時、俺は少し前にきょーさんが言っていた言葉を思い出した。
過去らだお視点
「・・・俺のこのらだおの事故は、多分能力の誤作動なんよ」
きょーさんは言った。
「能力?」
「あ”ーそいや言ってなかったか?」
俺は首を縦にふる。
「そうかそうか…」
きょーさんは少し考えたような素振りを見せて言った。
「まず魔力ってのがあってな、多分お前の世界のゲームでも出てくると思うんやけど、まぁMPみたいなもんやと思ってくれ、それで、この世界では能力持ちとそうでないものがいるんやけど、他の世界から来た人でも能力が振り分けられるケースは前にもあったんやけど、まぁ一旦能力ってのは、俗に言う制限付きの魔法みたいなもんやな。一人ひとりに生まれた瞬間、この世界に入った瞬間に、能力が約2割の人に振り分けられるものなんよ。」
「そいで…」
きょーさんはためらいながらも告げた。
「能力の誤作動っちゅうんは、自分の他の世界線からもしくは別人格からの自分への干渉を表す。」
「えっと、簡単に言えばらっだぁさんが俺の体に潜り込んでるって事…ですか?」
「普通の能力の誤作動なら正解なんやが、お前の場合五割正解いや、二割か」
「もうわからん」
「wまぁ、お前さんの体に、別世界の自分が5名ほど入り込んでるって事だけ言っとく」
「?!」
「そうなるのもしゃあないやな、ちなむと誤作動は操作ができる。能力の発動条件さえ判れば、うまく利用できるやろな」
そんな事を言っていた気がする。
発動条件か…
今まで誤作動が起こった時、すべて一様に考えていた、感じていた、発していたこと…
「っあ!」
「どうしたの急に声大きくして」
俺はそう云う彼の胸ぐらを掴み告げる
「レウさんを返せ。」
「えぇ〜急に何言い出すかと思えばそれ〜?」
う〜んとどうしようかとも言うような様子の彼は淡々と言葉を紡いだ。
「君さ。もし俺が返さな〜いって今ここで言ったら君どうするつもり?正直、自分の先輩に似ている人を殴る趣味はないし、僕より君のほうがよほど怖いよ、実際の君の戦闘力僕の眼で見ても、測定不可じゃない」
彼はゆっくりと言う。
「さぁ。でもレウさんを返してくれないのか?」
「しょうがないなぁ…なんて言うわけ無いじゃん!あの子は使える。だから使う。ただそれだけだよ。それに君も欲しいだから帰らせるわけにはいかない。」
瞬間彼は網のようなものを懐から出し、俺をそれで包む。
「ざーんねん!それ、魔力が強ければ強いほど出られない小さな小さな結界なんだ〜!」
俺はその中に閉じこもる。
先ほど考えた言葉をポツリと漏らす。
はい!ここで終わりです!おつぬ〜