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「ん〜やっと終わったー」
僕は一人呟く
モンスターの討伐任務が終わった
村人も助かったし、あの村で少しだけブラックの誕生日パーティー用の買い物ができた。本当は昨日やる予定だったけどね、
だからめっちゃ疲れた
だってあの村からここまで四キロだよ
重いし、まぁ三十分で帰れたのはよかった
僕が買ってきたものを教室の机に置いて、はしたないけど机に寝っ転がる。少し仮眠を取ろうと目を閉じようとした、
バタバタ
その音に僕は目を開ける
ずっと保健室にいたであろうミスター赤ちゃんが教室前の廊下を走ってきた。
「こら、ミスター赤ちゃん!廊下は、」
僕が赤ちゃんに廊下は走ったらダメだと言おうと思ったら、
赤ちゃんの顔は真っ青だった
「すまない先生!!来てくれ!早く!」
急に袖を引っ張ってどこかへ連れて行こうとする思いのほか力が強くて驚く
「どうしたんだ?」
混乱する僕だったけど、赤ちゃんはもっと動転してた。
「わかんねぇけど、ミスターブラックが、、ブラックが、、俺は、、」
ミスターブラックに何かあったのか?
緊急事態だと思い、少しパニックになってる赤ちゃんを背中をさすって落ち着かせる
緊急事態だと思い
「舌をしまって、走るよ!」
すぐ赤ちゃんを抱えて走った
保健室にたどりつく
僕はノックもなしに扉を壊す勢いで開けた
ミスターブラックはベットの上にいた。でも、一回起きてそのまま横に倒れたような不自然な体勢だった。
「ん?何も異常はないようだけど、」
そういい赤ちゃんに聞く
赤ちゃんは首を振って辿々しく声を出す
「ブラック、息が、、ない」
「っ本当かい!」
その言葉を聞いた瞬間僕はブラックに近づいて胸に手を当てる
「嘘だろ、」
息なかった、
これはまずい僕は焦り始める
「いつからだ?」
「さっき、ブラックが倒れて、いくら呼びかけても返事がっなくてっ」
赤ちゃんの声に嗚咽が混じる
「俺のせいだ、」
赤ちゃんのせい?それは後で聞こう
「赤ちゃんはスマホで119にかけて、僕は心肺蘇生をやってみる」
「はい、」
僕はブラックに呼びかけた
「ブラック、ブラック!ブラック!!」
意識がないと判断した僕は片手で額を押さえ、もう一方の手の指で顎先を持ち上げて、頭を後ろに反らせ、気道を確保した
約10秒間、待ったがやはり呼吸はしていない
僕はそのまま胸骨圧迫をする
「もしもし、救急ですけど、」
赤ちゃんが電話をスピーカーにしてくれた
「すぐきてくれ!〇〇の××にあるすまないすくーる。僕はすまない先生だ。生徒が呼吸がなく脈もない」
「わかりました三分できます」
ブツッ
この調子だと早そうだ
ここが保健室で助かった、ブラックが作った簡易な人工呼吸器。
あれで空気を送り込む
三分後
「すまない先生ですか?」
救急隊が駆けつけてくれた
「あぁそうだ、この子が呼吸がなくて、」
「わかりました。では救急車に乗ってください、そこの赤ちゃんも連れて行きますか?」
「ああ、もちろんだ」
「では行きますよ」
病院に着きブラックの治療をしてもらった。
「それで何が原因なんですか?」
「それがわからないんです、
喉に何か詰まったものもない、気道も確保されている。あえていうなら精神的な物ではないでしょうか。
まるで自分から死にに行こうとしているようで、」
「そう、ですか」
「すぐに呼吸ができて意識も戻るでしょう入院もしなくてよさそうです」
よかった
でも原因がわからない?
じゃあなんで、
そこまで考えた時、さっきのミスター赤ちゃんの発言を思い出した。
僕は病室を出て病室のソファに座っていた赤ちゃんのところへ向かう
赤ちゃんは俯いて何かを耐えているようだった
「ミスター赤ちゃん」
僕が後ろからそっと声をかける
赤ちゃんは振り向いて
「ブラックは、、大丈夫なの、か、」
と聞いた。
目が潤んでるし声も震えてる。
よっぽど心配したんだろう
「ああ、大丈夫だって!」
赤ちゃんはその言葉に安心して
「よかっだぁぁぁぁ」
泣き崩れた。
数分後
泣き崩れた赤ちゃんを落ち着かせ、聞く
「それで何があったの?」
「えっ、えっと、」
「ゆっくりでいいから」
「はい」
赤ちゃんの話をまとめるとこうだった。
「いよっ!ブラックいるか?」
「はいここに」
その声に赤ちゃんは純粋な笑顔をこぼす
「良かったぜ!実はな、、ジャーン」
赤ちゃんがトランプを見せる
「カード、、、」
「これでトランプしようぜ!」
「ええ」
3時間後
「お前すげえな、ずっと勝ち続けるなんて」
赤ちゃんが興味深々といった顔で聞く。
「母とよくしましたので」
「へぇ〜お父さんとはやらないのか?」
「えぇ、父は忙しいので、」
「ちょっとやってあげてもいいのにな!」
何気ない発言
でもそれが大事になるなんて誰も知らなかった。
「でも、お父さんはちゃんと私?を愛してくれる私は母を殺したのに」
「母を殺した?」
「ええ、交通事故で死にました。父は少し責めたけど、私の、父、さん、はちゃんと気にかけてくれる!」
「事故で死んだのに責めてくるのか?」
「あ、愛さ、れている、はず」
「ブラック?」
質問の答えがおかしい。そう思った赤ちゃんは静かに呼びかける
しかしブラックはこれに反応せず、急に
「違う、父さんは悪くない父さんは悪くない父さんは悪くない。父さんは悪くない父さんは悪くない」
頭を何かから守るように手で抱えて、言った
もうこちらが見えていないかのように一点を見つめて呟き続ける。
「ブラック!落ち着け!」
いつものブラックでない。明らかにおかしい。
そう感じた赤ちゃんがブラックの体を揺すって正気に戻らせようとする。
だが、赤ちゃんが触れようとした時に、横に倒れた。
「ブラック!ごめんな、大丈夫だ!」
赤ちゃんはブラックを持ち上げて起こそうとする。
その間にもブラックの息が乱れてきていた
「はっはっ、はっ、はっ、、ヒュッ、ヒュッ、」
赤ちゃんは唐突に動きを止めたブラックを見る
「おい?ブラック、?」
困惑しながらも先生から習った通り、こう言う時は呼吸を確認する。
ブラックは息をしていなかった。
「ブラック!ブラック!嘘だろ!ブラック死ぬな!」
どうしよう、、、、すまない先生!
半ばパニックに陥った赤ちゃんは、ブラックの次にいつも最適な答えを出してくれる先生の元へ走った
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