テラーノベル
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叶さんと見つめ合う
そのまま動けない
何から話せば良いんだ?
何も出来ない俺の側まで来て叶さんが俺の顔に触れた
「どうしたの?こや」
「‥‥叶さん、俺は‥‥叶さんと‥‥」
「叶さんと?」
顔に触れた手が俺の首を掴んだ
そして力を込めて上へと持ち上げられる
俺は驚いて腰を浮かせた
その瞬間、体が勝手にビクッと跳ねる
「んっ‥‥!」
脚の間から生温いものが伝う
これはセラさんの‥‥
叶さんが俺の変化に気付き、もう片方の手で太ももに触れた
そしてベッドへと視線を落とす
シーツが俺から溢れた体液で汚れていた
「随分楽しんだんだね」
「‥‥‥‥」
首から手を離されると叶さんがベッドに膝を着き、俺を押し倒す
「叶さんっ‥‥」
「なに?俺とはしたくない?」
「‥‥‥‥」
「あんまり正直だと天邪鬼になっちゃうよ?」
手で隠していたシーツを取られ、シャツを強引に脱がされる
俺は怖さの余り、叶さんの体を押し退けてしまった
「僕言ったのに。嫌がったらもっとしたくなるって」
「叶さんっ、だったら一回俺シャワー‥‥」
「いいよ、そんなの。ここに僕のも混ぜてあげる」
「叶さん!やめてっ!‥‥やめっ‥‥嫌っ‥‥」
先程までセラさんが入っていた場所に叶さんが入って来る
運命の番のせいなのか、身体がすぐに快楽に飲み込まれた
嫌だ
こんな‥‥
身体が求める快楽に心が着いていけない
その前に‥‥
「あっ‥‥叶さんは‥‥」
「いいよ、何も言わなくても」
「叶さんは葛葉さんの‥‥」
「何を言う気?」
「叶さんが好きな人って‥‥」
「うるさいな。ロウが出来るのは喘ぐ事だけだよ」
「やっ!!待っ‥‥ああっ!」
奥まで突くとそのまま激しく腰が打ち付けられる
叶さんが触れる全てが気持ち良い
こんなの嫌だ
「ここ、好き?」
「あぁっ、いいっ‥‥」
嫌‥‥触らないで
「もっと欲しいよね?」
「んんっ、あっ‥‥欲し‥‥ぁ‥‥」
もうやめて
俺が俺でなくなる前に‥‥
「番って凄いよね‥‥こんなに気持ち良いんだから」
「やぁっ!あぁっ、あぁ‥‥いくっ‥‥も‥‥」
叶さんの部屋にあるシャワーを浴びて部屋に戻る
その間にベッドを整えていた叶さんの手にはシーツが抱えられていた
「これ洗濯機に置いて来るから先に寝てて」
「俺が置いて来ます」
「ううん、大丈夫。休んでて」
ガチャ‥‥パタン‥‥‥‥カチッ
鍵の締まる音
本当に少しも出さないつもりだ
でもこれで分かった
叶さんはまだ葛葉さんが好きだ
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コメント
2件
ん~ こや 鋭い みんな幸せになって欲しい...難しい関係ですね...どうなるのか楽しみです!