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主さんありがとうございます!これからも応援してます💓続き楽しみです!
もう好きすぎて好き!(?)
やがてマネージャーが迎えに来てゆっくり車に乗り込み病院に向かったが、普段は酔わないのに車酔いしてしまい何回か戻してしまった。最後らへんは胃液しか出てこなかったが、吐く度に目黒が
「…ゆっくり息して下さい。大丈夫だから…」
と背中をさすってくれた。病院に着くと裏口に車はまわされた。目黒が事前に連絡してくれてたおかげか診察はスムーズに進み、過度の疲労と精神的な疲労だろうと診断され点滴を打たれた。落ちていく水滴をぼーっと見ていると横に座ってた目黒が話しかけてきた。
「…舘さん。」
「…どうしたの?」
「…明日、出るつもり何ですか?」
「…もちろん。」
そう、明日は歌番組の収録なのだ。普段お世話になっている番組のお仕事なので休む訳にはいかない。そして明日披露する曲はダンスも歌も激しい曲なのでそこを目黒は心配してるのだろう。
「…無理するなって言っても、するんでしょうね…」
「……」
「…終わったら全力でメンバーに甘えて下さいね。」
「……努力するよ。」
そう会話して暫くすると眠気がやってきた。眠そうな俺を見て目黒が
「寝てもいいっすよ。点滴終わったら連れて帰るんで。」
と言って腹辺りをぽんぽんと撫でてきた。その感覚が心地よくてまた眠りについた。
mgr side
病院に行った後もまだ体調が悪そうな舘さんを看病して次の日がきた。本人いわく「昨日よりは大丈夫。」とのことだが、ちゃんと熱はあったし顔色は悪いままだ。
「本当に無理はしないで下さいね?きつくなったら言ってくださいね?」
「分かってるよ…」
そう困ったように返事する舘さんと一緒に収録する場所まで向かった。
楽屋に着くやいなや舘さんはメンバーに
「体調大丈夫!?」
「今日踊れる!?」
などなど、質問攻めにあった。混乱している舘さんに代わり昨日までのことを説明するとみんなの顔が泣きそうになってて彼は居心地が悪そうな顔をしていた。微妙な空気になっていると岩本君が座っていたソファから立ち上がった。
「…きついでしょ、リハは俺らで確認しとくから本番始まるまで横になっときな。」
岩本君の提案にやっぱりまだ体調が悪かったのか舘さんは大人しく横になった。
「…ごめん。」
「…涼太ぁ、俺たち迷惑なんて思ってないし謝られるようなことされてないよぉ?…それに俺ごめんよりも別の言葉が聞きたいなぁ?」
佐久間君の言葉にはっとした様子の舘さんは俯きながら
「…ありがとう。」
と言った。佐久間君は満足そうにニコニコした後、舘さんの頭を撫でて自分の元いた場所に戻りいつもの様に騒ぎ始めた。それに対してメンバーが
「静かにねー」
と言いながら加わっていき、楽屋にいつもの雰囲気が戻ってきた。佐久間君はすごいなと思いながらふと舘さんを見ると、彼もうっすらと笑みをこぼしていて少し安心した。
そんなこんなでもう本番の時間。衣装に着替えメイクも済ませた舘さんに
「いけますか?」
と聞くと
「…いける。…少しきついけど。」
と返ってきた。きついなら休んだ方がと言おうと思った瞬間彼の顔を見てすぐ口を閉じた。彼は既によくテレビでみるアイドルの顔をしていた。
「…いきましょうか」
「うん。」
とだけ言葉を交わしてステージへ向かった。