※注意※
過激な体調不良描写が含まれます。(それしかない)
苦手な方は閲覧をお控え下さい。
とうとう曲が始まってパフォーマンスをしながらカメラに抜かれてないタイミングを見計らって舘さんの様子を見る。最初こそいつも通り歌い踊っていた彼だったが中盤にいくにつれどんどん顔色が悪くなり、終盤になるころには虚ろな目をして体が覚えてるから踊れて歌っているみたいな状態になっていた。早く休ませてあげたくて収録が終わり次第、同じことを思っていたであろうメンバーたちと舘さんを守るようにして楽屋に戻った。楽屋に戻っている時の舘さんは目に薄い涙の膜が張ってあり、今にも崩れ落ちそうに足を震わせながら歩いていた。そして着いた瞬間舘さんがずるずるとドアにもたれ掛かるようにしゃがみこんだ。
「…頭痛いっ…気持ち、わるっ…はき、そ…っ」
みんな慌てていて、その中からしょっぴーが焦ったように袋を差し出した。それを奪うようにして受け取ると舘さんは泣きながら吐き出した。
「ゔぇっっげぇ…っお゛ぇ…も、やだぁ…ひっ、く、…ゔぇ、い゛っ、…~っうぇ、げぇ…ぇ」
普段では弱みを見せるなど絶対しない舘さんの苦しく辛そうな姿に胸が痛くなった。ラウールと康二なんてもう泣きそうなレベルだ。吐くものがなくなったのか泣きながら肩でぜぇぜぇと息をしている舘さんの横に阿部ちゃんがそっと座った。
「舘さん、辛いね…頑張って俺に合わせて息をしてみて。はい、吸って…吐いて…」
「ぜぇ…ぜぇ…すぅ、けほっ…はぁ…ひっ…く」
「そう、上手上手。」
段々落ち着いてきたのか舘さんが体の力を抜いた。慌ててその身体を支え、ソファーに横にさせた。すると
「体温計と毛布借りてきたよー」
と言ってふっかさんが楽屋に入ってきた。いつ席を外したんだと思いながら体温計と毛布を受け取り、体温計は脇に差し込み、毛布をそっとかぶせた。その毛布にくるまりながら小さくなる舘さんを不安に思いながら見ていると体温計が鳴った。抜き取って見ると40.1という普段見ないような数値がでて思わず近くにいた佐久間君を見た。佐久間君は数値を見て顔を歪めさせたあと、舘さんの方を見た。
「涼太?俺のこと分かる?」
「けほっ、ごほっ…さ…くま?」
さっき吐いたせいか少し咳をしてしまっている。しかもその目の焦点はあっていない。
「うん、佐久間さんだよー…涼太ねぇ、今ちょっと熱が高すぎるんだよね。だから不安だろうけど救急車呼ぶね。…もう少し頑張れる?」
「けほっ…うん。」
「いい子。」
そう言って佐久間君は岩本君の方に行って電話をし始めた。舘さんを見ると少し息を荒くしながら目をぎゅっと閉じて頭痛の波に耐えてた。労りの意味もこめて頭を撫でると、眉間のしわがうすまった気がした。
コメント
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舘様大丈夫かな💦 続き楽しみです!