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「じゃあ、私が赤で買ったら朱里がバニーガールコスね! 篠宮さんが黒で買ってもコス!」
言い返され、私は「ふぐっ」と言葉に詰まる。
「良かったじゃないか、尊。俺たち丸儲けだ」
涼さんが片手でハイタッチを求めると、尊さんもそれに応じ、付け加える。
「勝った金額でオプションが付けられるのもいいな……」
「それだ!」
「何が『それだ!』なんですか!」
大喜びする涼さんを見て、恵がしかめっ面をする。
「オプションが武器だったらいいですね。私、モーニングスターがいいです」
そう言って鉄球をぶん回すジェスチャーをすると、尊さんが顔を引きつらせた。
「野蛮……」
「じゃあ、私は刀で」
「恵ちゃあん……、銃刀法違反に引っ掛かっちゃう……」
「バニーガールコンビで、世直ししないと」
「うっす」
私が恵と握手をし、肩を組むと、尊さんは「敵わねぇな」と笑う。
そのあと、フードコートでお手軽価格のディナーをいただいた。
多国籍の食べ物が沢山あって、日本食も海苔巻き的なものから、うどんなどがあるけれど、やや割高に感じてしまう。
せっかく外国に来たなら、普段食べられないものをと思い、私たちはその場で揚げてくれる串揚げや、中華などを選んで好きに食べた。
帰りは反対側の出口の近くにチュロスのお店があり、そこも有名店みたいだ。
恵とメンズ二人は遠慮したけれど、私は彼らに待ってもらい、ソフトクリームにチュロス二つが刺さった物を食べた。
「美味しいから一口食べなって」と、チュロスを一口ちぎった物を恵の口に押し込む。
「うん……、美味しいけど……」
彼女はモグモグと口を動かしつつ、お腹をさすっていた。
近くにはスーパーマーケットが沢山あって、中にはショッピングモールと言っていい規模の物もある。
現地では、カートの事をトローリーと言うそうだ。
エコの観点からビニール袋は勿論有料で、丈夫なエコバッグを買う事もできる。
エコバッグもまた自分へのお土産になるかな、と思って、大きすぎない物を買う事にした。
「スーパーマーケットで、何を買うのがお勧めですか?」
尊さんに尋ねると、〝速水の歩き方〟が教えてくれる。
「オーストラリアって畜産、農業大国でもあるんだよ。オージービーフが有名だけど、ハムも美味かった。朱里もきっと気に入るんじゃないかな。やや塩っ気が強いから、チーズとかと一緒に食べるといい」
「チーズも牛乳も美味しいよ。牛乳は、『フルクリームミルク』っていう、白と水色のボーダーのパッケージのがあるんだけど、それが濃くて美味しかったかな。あと、ジンジャービール。ビールってついてるけど、ノンアルコールのジュースだね。あと、この国らしいと言ったら、マカダミアナッツのパック……沢山入ってるから、四人でシェアして丁度いいかな? とか、フレッシュラズベリーとか、珍しいんじゃない? 美味しいよ」
「うわー! 全部買う!」
私が大興奮すると、恵が「落ち着きなって」と背中をトントンしてくる。
「涼さん、あんまり唆さないでくださいよ。朱里がまんまるになる……」
「大丈夫! スーパーアカリン液が働いてるから!」
先ほどから順調に消化しているようで、苦しさのピークは過ぎた。
食べる事が大好きなので、本当にこの体に生まれて良かった。
恵は化け物でも見るような目で私を見てから、「……あんたはそうだったよね……」と肩ポンしてきた。失敬な。
そのあと、私たちは英語ばっかりのスーパーを歩き、尊さんと涼さんに商品の説明をしてもらいながら、欲しい物をカゴに入れていった。
レジに行くと、商品をベルトコンベアみたいなのに載せて、スタッフさんがバーコードでスキャンしていく方式だ。
「面白いですね~」
「日本でも一昔前はこういう方式のレジあったぞ」
「マジですか」
お会計は尊さんがカードでピッと払ってしまい、全員で「あざっす」とお礼を言った。
ホテルの部屋に戻ったあと、本当は買ったばかりの商品も気になるけれど、まずカジノ見学のために着替える事にした。