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🐤side
“外に出よう”
と誘われ、外に出る。
2人で庭のベンチに腰をかけ、そよ風を受ける。
日が沈んでいるため、日中より過ごしやすい気温で、そよ風が頬に当たってくすぐったい。
ふと空を見上げると、雲ひとつない星空が浮かんでいた。
ここは日本だよな?と確認したくなるぐらい、今日は綺麗に星が見える。
🐤「初兎せんぱ…」
“先輩”まで言おうとすると、ちょっと不満そうな顔をするものだから、
🐤「…初兎ちゃん?」
と言い直すと、ちょっと満足気な顔をする。
表情がコロコロ変わって、ほんとに可愛い。
🐤「今日、楽しかったね」
🐇「うん、本当に。
今日1日、ほんまにありがとうなぁ」
本当に、こちらこそ なんだよな。
空を見上げていた視線を隣に戻すと、初兎ちゃんは空を見上げながら
🐇「こんな幸せ、ずっと続けばいいのに…」
という。
横からでも表情がわかるぐらい、切なげな表情だ。
俺が…
俺が、ずっと。
この人の今後も、“幸せ” にしたい。
🐤「初兎ちゃん」
といって空を見上げる好きな人の視線をこちらへと向け直す。
🐇「…? どうし…」
俺の真剣な表情を見て、言葉を詰まらせる先輩。
そこから一拍置き、しっかり目を合わせて
🐤「好きです」
そう、言った。
🐇「…ッ…!?」
驚くのも無理はない。
急に、なおかつ男に告白されたんだ。
🐇「友達…として…?」
🐤「え…?」
🐇「勘違いだったら、嫌だから…教えて…?」
友達として…か。
これもほんとにそうだが、俺が伝えたいのは
🐤「俺は、初兎ちゃんが…
有栖初兎が。恋愛対象として、好きです」
優しく、一つ一つの言葉を丁寧に。
はっきりと、そう伝えた。
溢れ出るこの気持ちに、回りくどい言葉なんて使う必要ない。
ましてや先輩は鈍感だ。
そのままストレートに、思いをぶつけるのが無難だと思った。
だから俺は、そのまま伝えさせてもらうね。
🐤「俺と、付き合ってください」
そう伝えると、ポロ、と涙をこぼす初兎ちゃん。
🐤「え、ごめ…」
言うタイミング、今じゃない方がよかっ…
🐇「りうちゃ…僕も、
僕も、りうちゃんのことが…好きですっ…」
…!?
🐤「ッ…!じゃあ…」
🐇「僕でよければ、よろしくお願いしますッ…」
泣きながらそう答える初兎ちゃんを抱きしめた。
🐤「めっちゃ嬉しい…。絶対、大事にする」
🐇「ふふっ、僕も嬉し…」
🐤「…もう言っていいかな…我慢の限界」
🐇「?なにを…」
🐤「初兎ちゃんが可愛すぎて、俺どうにかなりそう…」
と言うと、初兎ちゃんは俺の胸のとこでぐりぐりと顔を付けながら
🐇「ばか…///
…りうちゃんは、かっこいいよ…///」
なんて言いだす。
やっぱり初兎ちゃんのが1枚上手なんだ…
ずるい…///
🐤「無理、好き。」
といって初兎ちゃんの頬にキスを落とすと、その部位からみるみる真っ赤になっていく色白のうさぎさん。
🐤「ほっぺだから、許して…?」
🐇「ッ…///」
その直後、ちゅ、とリップ音が俺の頬でなり、
🐇「…おかえし…///」
そう言われた。
🐤「…///
初兎ちゃんの顔が良く見える時に、今度こっちにするから…w」
と、すりっと唇を親指で撫でながら、そう言った。
🐇「うんっ…まってるね…///」
と。
時刻は丁度24時を回り、 辺りは寝静まった時間帯。
満天の星空、満月の下でこの気持ちを伝えた今日という日。
俺は一生、この日を忘れない。
なにがあっても、絶対に。
🐤「おやすみ、初兎ちゃん」
🐇「おやすみ、りうちゃん。
…だいすきっ」
といってすぐ、初兎ちゃんは布団を被った。
ほんとにこの人は…!!
…先輩、それは反則です!
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【Fin…】
→𝐍𝐞𝐱𝐭 必読
コメント
18件
尊いし可愛いしで家族がいるのに悶えてます(/ω\)♡♡赤白結ばれてよかった〜! 青くん、次の恋で幸せになってください(*˘︶˘*).。.:*♡
おおおおお!!!おくれました!!(え) おしかぷになりそう꒦꒷
結ばれてよかったです!🥹💭 もう終始どっきどきですよ!!😭 『星が綺麗』って美しくて手が届かないみたいな意味があるらしいんです!で、告白する時、星から目を離してるじゃないですか!?まるでやっとあなたに手が届いたよって言ってるみたいだなぁ...と思いました、笑 最後にタイトル回収ってまじの天才ですか???色々なところに伏線が散りばめられてて本当に最高です!😖💕 今回も神作ありがとうございました!🙏✨