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静かな森の近くには、大きな山の連なりがあった。 その山は、龍凰山(りゅうおうざん)と言うらしい。
その龍凰山の山頂には、見事なヘリオトロープが咲いていた。 桃色混じりの紫の花びらの連なりが可愛い。
ヘリオトロープの花粉から、白の謎の光が溢れていた。 その光が地に付くたびに「ピロン…」と音がする。
その光と共に、ヘリオトロープの花びらが舞い上がり、そこからは人の形にへと纏まっていった。
光が薄くなると、そこには一人の少年が立っていた。 紫のインナーカラーの、黒い髪の少年だ。
髪にはヘリオトロープが垂れ下がるように付いていて、いかにも可愛らしいとしか言えない。
その少年の名前は、「セイト」と言った。