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「気分が悪いと言われただけで、詳しい症状など知らぬ!隣国の王女ゆえ、道に捨てて行く訳にもいくまい!
俺は他の女子など抱いておらぬぞ!」
シャルルダルク様はおっしゃる。
「他の女子とは…?」
「だ、だ、だから、その、他の女子よ…!
えぇい!
それぐらい読解せよ!」
「はっきりとおっしゃらねば、分かりませぬ!」
「察せよ!」
「……本当に何も無かったのでございますか?」
「神にも閻魔にも誓って何も無い!」
「そ、そ、そうでございますか…
いえ、別に私は気にしてなど…」
その時、また、シャルルダルク様は私を引き寄せぎゅっと抱きしめた。
これは…
少しは好意があると…
特別なのだと思っても良いのだろうか…?
「俺と会うことを拒む事は許さぬ。」
「蹴破ったドアの修理だけお願いしまする…」
そして、私とシャルルダルク様は一応の仲直りをした。
バルサック様のニヤけた顔が浮かぶようだと思ったのは、私もシャルルダルク様も同じだろう…
こうして、平和な日々を取り戻し、私とシャルルダルク様の仲は進展したのか、してないのか???それは誰にも分からなかった。
相変わらず、私の部屋には、2人の美青年であるシャルルダルク様とレガット様が交互に、または同時に、いらっしゃっていた。
私は2人が居るのが当たり前になってきたので、相変わらずヨレヨレのワンピースで髪を雑に束ねて、ゆず酒やら梅酒やら、薬やらの調合をしていた。
たまに、エリアス様やダーニャ様、キーラ様もお寄りになって、薬酒や化粧品を買っていかれた。
「お主も好きよの。
調合など少しも楽しそうに見えぬが。」
シャルルダルク様はおっしゃる。
「薬草の魅力であれば、3時間は語れまする。」
反対に、何故この魅力が分からぬのか?と聞きたい。
「あぁ、そうだ、マリーナ。
オレの誕生日会が5日後にあるんだ。
来てくれるな?」
レガット様がおっしゃる。
「はい、レガット様にはいつもお世話になっておりますれば…」
「そうか、楽しみだな!
あぁ、兄上も来るのですか?」
「ついでに誘ってもらって悪いな!
行く予定だ!」
そんな他愛ない会話を微笑ましく、ずっとこうやって居られたらな、と思ってしまう自分が居た。
しかし、ずっと3人で一緒などと、そんな子供のような願いは叶うはずも無い事もまた心の奥では知っていた。
それに…
第3王子であるシャルルダルク様と第4王子であるレガット様はいずれ正妃も側室も取らねばならぬ身であろう。
そう考えると、尚更今の穏やかな日々が愛おしかった。