チッ
アニスが舌打ちをする。
「こんなこったろうなと思ったぜ。俺たちを別室に移動させるあたり何かあるなと思った。」
やつが奥から出てくる
「悪りぃなぁ?お前らに渡す招待状なんかねぇよ!金だけもらってくぜ?」
「そんな!」
そんな理不尽なことあってたまるか!
「その背中に背負ってる剣を床に置け。」
俺たちは渋々剣を床に置く。
と同時にアニスが剣を鞘から抜き、近くにいた奴の足を切った。
そいつは崩れ落ち銃を落とした。
その瞬間銃声が鳴り響く
「銃を拾え!!!」
俺はアニスに言われた通り銃を拾い敵を射抜いた。アニスはその間も剣で相手を切り倒して行った。
血であたりは真っ赤に染まった。
人を殺すのはこれが初めてだった。
「裏口がある!こっから出るぞ!」
アニスに言われ着いていく
出るとそこは裏路地だった。
まだあいつらが追ってきていたので俺たちは必死で逃げた。
数十分後
はぁはぁ
「ここまでくれば大丈夫だろ。」
安心した。
だが、俺は自分の手を見た。すると俺の手は血塗れで、あの時人を殺した瞬間が頭の中に流れる。俺は人を殺した。人殺しだ。と頭で認識した瞬間俺は急な吐き気に催された。
「ゔっ。」
するとうずくまり今にも吐きそうな俺にアニスはよりそい
「おい!大丈夫か⁈」
アニスは俺に触ろうとした。だが、アニスは自分自身の手や服を見てハッとし俺に触れるのをやめた。
そして壁にもたれかかりため息を吐き、俺に問いかけた。
「初めて人を殺したのか…?」
俺は吐き気を堪えながらコクンと頷いた。
「そうか…すまない。まさかこんなことになろうとは…」
俺はアニスが謝ることでは無いと言おうとした。だが、アニスに遮られた
「俺、人を殺したのはこれが初めてじゃ無いんだ。今まで、何度も何度も殺し続けてきた。俺の手は血塗られている。」
「っ!そんなこと…!」
バンッ
シュッ
何者かがアニス目掛けて銃を放ち、アニスの片方の目にかすった。血が溢れる。
「逃げるぞ!」
とアニスは座り込んでいた俺の手を引っ張りかけ出した。
「くそっ!ここまで追ってくるか!」
アニスと俺は全速力で走った。
「アニス…目が、!」
アニスの目は血塗れになっていた。
「大丈夫だ。他人の心配する暇があったら、自分を守れ!」
バンッ
と目の前に現れた敵をアニスは撃ち殺した。
俺たちは無我夢中で走り続けた。
やっとの思いでホテルに着いた時にはもうボロボロだった。
受付の人にバレないようにこっそりと裏口からホテルに入った。
ガチャッ
扉を開けると
メリアがきて
「おかえり…て!どうしたの!」
俺は意識朦朧としているアニスをメリアに渡し
「アニスを頼む!出血がひどい!」
「病院に…!」
「だめだ!病院に行って治療してもらった後、すぐ警察行きだ!」
そんなふうに怒鳴っていると奥からネモフィラが出てきて
「どうしたの!早くベットに横にしなさい」
とネモフィラに言われアニスをベットに横にさせる。
ネモフィラがアニスの額に手を置き、
「酷い熱…血だらけじゃない!一番酷いのは左目の出血ね。」
ネモフィラがなんとか処置しようとしていると奥からスターチスがやってきた。
「どうしたんですか!」
「スターチス手伝って!」
「え、あはい!」
数十分後
「なんとか…なったわね。」
「ですが…多分もう左目は…」
と皆が消沈していると
「ゔっ」
アニスが目を覚ます。
「皆…」
皆がアニスに駆け寄り
「アニス!!」
アニスが起きようとすると
「っづぅ⁉︎」
その様子を見たメリアが
「ダメよ!さっき治療したばっかりでまだまだ傷は治ってないわ!」
「…フレークは無事か?」
とアニスは自分の心配よりも先に俺の心配をしてきた。
「あぁ!大丈夫だ…ありがとう。アニス」
と俺が言うとアニスは安心したように眠りについた。
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